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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】

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5 :?????? ◆auPC5auEAk [saga sage]:2019/03/23(土) 14:39:13.27 ID:QhqfSCns0
>>3

――――良い様だ、来な……!
<……本当に、意味あんのかよコレ……?>
しょうがないじゃないさ……見つかったら負け、遅くても負け……旦那の頼みだってんなら、少しくらい身を張るしか、もうしょうがない……
<そりゃ、そうだけどよ……――――っ、い、行こうお姉ちゃん?>
……えーと――――そうだね、急ごう……
{(……2人とも、ぎこちないの、もう少しどうにかならないのかしらぁ……?)}
<(うるっせ! 俺に女の振りしろとか、カメに空飛べって言ってる様なもんだぞ!)>
「(良いから2人とも……今は急がないと……)」

【雑踏の流れは、その時まではなんて事も無かったのだろう。その中に紛れた彼女らが、多少特異な見た目でも、それは正常の中に紛れていた】

【銀色のウェーブがかったロングヘアーに、目元をサングラスで隠し、毒々しい赤い口紅が塗られた唇をしている】
【全身は、飾り気のない黒のライダースーツで固められており、スマートな印象を与える】
【両手足が、どこか不釣り合いな細さの、鋼鉄製のものに接ぎ変えられている、身長160cm前後の女性と】

【灰色のフード付きパーカーに、さっぱりした色合いのチェック柄の入ったスカートを履いた】
【額に、正三角形の形に、赤・青・緑の点が浮かび、それらを繋ぐ様にぼんやりと光の円環が浮かび上がっている】
【少し癖のあるオレンジ色のショートカットと、赤色の瞳が印象的な、身長140cm前後の少女】

【パーカーの少女の手には、やけにごつい銀色のジュラルミンケースが携えられており、それを重そうに持ち歩いている】
【いささか奇矯な2人組は、それでも人の流れの中を、静かに進行している、はずだった】

【――――蹲った少女の姿を認める、その時までは】

……、ん……?
<お、お姉ちゃん……あれ……?>
あの格好……ひょっとして…………?
――――おいお前、アーディンの旦那のとこに、前に顔出してた子じゃないのかい……?

【彼女らも彼女らで、蹲る少女を認めて、声をかけたのだろう。だが、そのニュアンスは、他の面々とは異なっていた】
【――――彼女らは、その姿にピンとくるものがあったのだ。知り合いの、知り合い。話だけは聞いていた、その赤色が、印象に重なって】
【2人は、歩みを曲げて、その少女に声をかける。何か、尋常ではない事が、あったのだろうと――――】
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