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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】
- 165 : ◆rZ1XhuyZ7I [saga]:2019/05/04(土) 22:16:23.94 ID:/q2u4W020
- >>162
『―――それでいい、ギア・ボックス。』
『私に構うな、私は既に櫻州≠ナの戦いで敗れ死んでいる。ようやく思い出したよ。』
『だが道半ばで斃れた事や氷の大地へ戻ると言う怨念が水と氷を結ぶこの列車に取り憑いたのだろう。』
【オッツダルヴァは全てを悟ったように崩れ行く天井を見上げながらそう呟く。】
【もしギアが数か月前に櫻州≠ナ起きた出来事を知っていれば彼の顔にも見覚えがあるかもしれない。】
【彼は一歩も動こうとはしない。】
『そして生き人形≠ナある君と媒介体質≠ナあるフィオ君の二人が偶然乗り合わせた時』
『二人を依り代としてこの異界を作り上げたという訳か。』
―――そ、まぁ私がより意識を定着させやすいように少し術式を加えてるけどね。
中々いい悪夢が見れたよ、おかげで物語≠烽ワた少し揃った。
そして―――君たちの力によって彼の止まった時は動き出した。であれば
この空間も時期に終わる筈さ、私の術式も時計盤に連動させてあるしね。
【マリアベルはまるで舞台監督のように身振り手振りで説明しながら脱出しようとするギアとフィオを見る。】
>>163
【フィオに強く引っ張られるがそれでもオッツダルヴァはびくともしない。】
【だが視線を上げた彼はどこか満足げでフィオを見ると、彼女の頭を撫でようと右手を向ける。】
『いや、もういいんだ。私は既に終わった者だ今更どうにもならない。』
『ただ最期に君たち二人の前へ進む意思を見れただけで充分だったのさ。』
『付き合わせてしまってすまない、願わくば君のような子供が戦場に出ないような世界になるように』
『―――全ての子供に幸があるように、願う。』
【それだけ言うとドンッとフィオの背中を強引に押してギアの方へと突飛ばそうとする。】
【『彼女の事は任せたぞ、ギア・ボックス。勇敢な戦士』そうギアへ視線を向けると時計盤の方へと歩きだす。】
【時計塔の崩壊は止らない、オッツダルヴァの姿も瓦礫の中へと消えていく。】
【マリアベルは最後まで微笑みを浮かべたまま左手を掲げて指を鳴らそうと構え、そして―――。】
夢は終わりだ
【ガコン】
【―――】
【―――――】
【――――――――】
【気が付けば二人は列車の中、自室にいつの間にかいるだろう。異変が起きる前と変わらず。】
【耳を澄ませば部屋の前を行き交う足音や隣の部屋の話し声が聞こえてくる、そして】
【窓の外にも白く澄んだ雪山が広がっている。】
【もし廊下へと出て見れば二人は出会うかもしれない、何故なら二人の部屋は隣りあわせだったのだから】
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