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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】

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182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2019/05/05(日) 17:32:55.66 ID:dzeJx68X0
>>155
>>181
//まだおられますでしょうかー?

【この森の鬱蒼たる雰囲気に似合いの、病んだような青白い月明かりが、地上を照らす】
【澄んだ夜気はしんと静まり返って、静寂が耳に痛いほど】
【女の行いの一部始終を見届けるのは、ただ、夜空に浮かぶ月ばかりだと思われた──その時だった】


 どうするかな、ってのは──その死体の、後始末の話か?


【後方。夜の帳の向こうから、ふと何者かが、女に問いを投げかける】
【凛と冷たく透き通った響きの声音。追求するような有無を言わさぬ厳しい語調は、言外に「お前が下手人か?」とも問うていた】

【さながら猫のように足音もなく歩み寄ってくる声の主は、ひどく中性的な容貌の女だった】
【切れ長の目に、鋭い鼻梁。固く引き結ばれた、薄い唇。櫻の面影を残しながらも、櫻国人離れした、亡霊のような白皙の肌】
【肩に掛かるほどの高さで無造作に切り揃えられた烏色の髪は、ほの青く月光を透かして夜風に揺れる】
【長身に比例して長い手足を包む、闇に溶けるような群青色の長外套には、裾と袖がゆったりと広がった、櫻で言うところの羽織のような意匠が見られた】

【おもむろに外套の前を合わせるベルトを解けば、こちらの腰にもまた、刀。帯びたる数は大小二振り】

 或いは──

【「何か、申し開きがあるのか?」】
【口数は少ないながらも、その挙措は何よりも雄弁に、己の意思を物語る】

【腰の白刃は未だ鞘の内にある。正義を語る長口上も、素人目に見て取れるような、大仰な構えもない】
【しかし、女はゆるく刀の柄に手を添え、左足を半歩引いて、ほんの微かに、重心を前方に傾けている】
【彼我の距離はやや離れているが、熟達した剣士にとっては十分に一足一刀の間合いの内】
【返答如何によっては即座に踏み込み、抜き打ちの一太刀で斬り捨てる腹積もりのようだ】
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