1: ◆A95oCT.s2k[saga]
2017/06/18(日) 17:59:32.89 ID:/+LAMdvF0
・設定と注意点・
細かい部分は省略し、高校3年生の6月18日を舞台に原作3巻の結衣の誕生日パーティーのメンバー+αで彼女の誕生日を祝福しようというお話です。
クラス替えは無し、2年から全員そのまま同じクラス(F組とJ組)へ進級しています。
小町は総武高校1年生として奉仕部へ入部、部員は雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣、比企谷八幡、比企谷小町の計4名。
途中、八幡と海老名の両名とで視点が交互に切り替わる箇所あり。
無茶苦茶長いです。
多少無茶な展開があったり、出て来ないキャラがいても気にしない点をどうぞご理解ください。
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2: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:01:37.65 ID:/+LAMdvF0
プロローグ
“誕生日”……。
年に一度、自分がこの世に生を受けた事に感謝する記念日であり、その親や友は、その者がこの世に生まれて来てくれた事に感謝し、その者の健やかなる成長を願う日でもある。
3: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:03:46.80 ID:/+LAMdvF0
@ 葉山隼人の計略
去年の4月に奉仕部に入れられ、俺が雪ノ下や由比ヶ浜と知り合うようになってから既に1年以上の時が過ぎた。
平塚先生の命令で俺が奉仕部に入部させられたこの1年は、俺にとって相応に慌ただしい1年だったと言えるだろう。
4: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:05:10.95 ID:/+LAMdvF0
「じゃあお兄ちゃん、放課後に部室でね」
「おう」
学校が近付くに連れ、俺と小町は距離を開け、それぞれ別々の足取りで学校へと向かう。
5: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:06:42.58 ID:/+LAMdvF0
「お茶を淹れるわ、気分転換も大事よ」
「ああ、サンキュな」
そう言うと雪ノ下は少しだけ微笑み、慣れた手つきで紅茶を準備する。
6: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:08:32.54 ID:/+LAMdvF0
「お前もすっかり馴染んだよな」
「えへへ、まぁねー」
「思えば、小町さんと知り合ってからもう1年になるのね」
7: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:09:59.38 ID:/+LAMdvF0
「……もしかして」
小町の言葉に何かを思い出したように雪ノ下が呟いた。
8: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:11:40.86 ID:/+LAMdvF0
「……ま、前みたいにカラオケでうぇいうぇいやりゃいいんじゃねえの」
「不本意ながら私も比企谷くんと同じことを思ったわ、どうなのかしら」
「いやー、前回とまんま同じってのも小町的にポイント低いと言いますか……」
9: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:12:56.85 ID:/+LAMdvF0
「急に悪い、今大丈夫かな」
「先輩、どうもー」
「ちーっすっ」
10: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:14:14.99 ID:/+LAMdvF0
「それで、今度はなんのご相談かしら」
「いえ、今回は相談じゃなく、ご招待に来たんですよ」
「招待?」
11: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:15:39.33 ID:/+LAMdvF0
「良いと思いますっ、私達も何やろうか考えてたところですし」
「じゃあ、決まりですねっ」
小町の声に一色も笑顔で返す。
12: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:16:39.91 ID:/+LAMdvF0
「……相模も来るのか」
「ああ、声をかけてみたら、来てくれるって言ってたよ」
「俺や雪ノ下が来ることまで知ったらあいつ、来なくなるんじゃないのか」
13: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:18:42.39 ID:/+LAMdvF0
「それで、そのメンバーに俺達を入れると、結局どのくらい来るんだ?」
現状参加するメンバーを確認しておく。
奉仕部からは由比ヶ浜、雪ノ下、小町、俺。
14: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:20:14.31 ID:/+LAMdvF0
× × ×
「とりあえず、戸塚に電話してみるか」
「あーそれは小町がやるよ、お兄ちゃんは中二さんお願い」
15: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:22:20.49 ID:/+LAMdvF0
「はあああああちまあああああああああん!!!!!!!!」
怒声と共に部室の扉が勢いよく開かれる。
すると、原稿らしき十数枚の紙の束を持った材木座が息を切らしながら部室に入り込んで来た。
16: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:23:57.18 ID:/+LAMdvF0
「戸塚さんも参加したいってさ、良かったねお兄ちゃん」
にっこりと笑顔を崩さぬまま、小町は戸塚の参加を表明してくれたのだった。
そっか、戸塚も来るのか……良かった……。
17: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:26:18.01 ID:/+LAMdvF0
「じゃあ、そろそろ始めようか」
クリップで止められた数枚の資料を一色が配る。
そして一人一人の顔を見ながら、葉山は続けた。
18: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:28:38.37 ID:/+LAMdvF0
当日の流れとしては、まず誕生日用に装飾を施した教室に料理を運び、そしてサプライズで由比ヶ浜を呼び、プレゼントを渡してからそのままパーティーという計画のようだ。
それに合わせ、まず前日準備としてプレゼントの調達班と、当日の係として、会場の装飾班、ご馳走の調理班の他、由比ヶ浜をパーティーの時間まで連れ回す役が必要と言う事も書かれていた。
その際、資料に一通り目を通した雪ノ下から「ご馳走の調理と言う事だけど、家庭科室の使用許可は取ってあるのかしら?」と質問を投げかけられる。
19: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:29:57.93 ID:/+LAMdvF0
「……とりあえず、比企谷と雪ノ下さんに、比企谷の妹さん……」
「あ、普通に小町でいいですよ、葉山先輩」
言葉を詰まらせた葉山に微笑みながら小町が言う。
20: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:31:51.11 ID:/+LAMdvF0
「当日、いろはには俺と優美子の3人で結衣の相手をして欲しいと思ってるんだ」
「はーい、かしこまりましたっ」
そして葉山は最後に残った生徒、相模に向けて問い掛ける。
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