八幡「異本・たとえばこんなバースデーソング」
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20: ◆A95oCT.s2k[sage saga]
2017/06/18(日) 18:31:51.11 ID:/+LAMdvF0
「当日、いろはには俺と優美子の3人で結衣の相手をして欲しいと思ってるんだ」

「はーい、かしこまりましたっ」

 そして葉山は最後に残った生徒、相模に向けて問い掛ける。


「……相模さん」

「へ?」

 葉山の声に不意を突かれたような声を出す相模。 そういやこいつの声、久々に聞いた気がする。


「調理班、頼めないかな」

「うち……えっと……」

 葉山の真剣な眼に動揺を隠せないのか、相模が俺と雪ノ下の方を見やる。

 確か、俺と雪ノ下……奉仕部が相模と最後に関わったのは、例の体育祭の一件以来だったか。

 あの一件以来、俺も雪ノ下も彼女とは特に言葉を交わす事も無く今に至っているから、相模の中で忘れていた悔恨の念が呼び覚まされたとしても、何ら不思議ではなかった。


「相模さん、無理なら別に……」

「ううん、大丈夫。うち、やるよ」

 雪ノ下の声を遮る様に、相模は強く頷く。

 その眼には前の様な不穏さも動揺もなく、ただ強い意志が宿っているようにも見えた。

 その姿に一瞬驚く俺と雪ノ下だったが、尚も話は続けられる。


「ありがとう、じゃあ次だけど……」

 相模に一言礼を言い、葉山は続ける。


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