尾頭ヒロミ「私が巨神兵の母親になります」安田龍彦「冗談ポイですよ、尾頭さん」
1- 20
1:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:46:24.45 ID:/nmY5k+wO
「表面の発光を止めろ!」
「既に物理的融合を果たしています!」
「奴を地表には出すな!」

2025年12月13日。
日本時間未明。
その日、北米大陸は消滅した。

「中国とロシアの動きは?」
「東シナ海に戦力を集結中です」
「キンピカは今どこに居る?」
「ハワイのダイヤモンドヘッドに潜伏中です」

同日、0時45分。
首相官邸へと急ぐ矢口蘭童は車内で側近である志村祐介に詳しい情報を聞いていた。

北米大陸のゴジラ研究所における事故の詳細。
ゴジラの細胞、通称G細胞により生み出された巨大生物兵器が暴走し、北米大陸並びにアメリカ本土を蹂躙したのち太平洋を東に向けて飛翔。
その際、米軍はニューヨークとワシントンにて核兵器を使用。有効な打撃とはなり得ず、高濃度の放射性物質を補給した生物兵器は更に巨大に成長を遂げ結果的に逆効果だった。

現在はハワイのダイヤモンドヘッドにて潜伏中であり、更なる東進を警戒する日本も海上自衛隊を太平洋に派遣。海上警備行動を発令中。
それに乗ずる形で中露の艦隊も動きを見せた。

「グアムの指揮系統は?」
「完全に混乱状態です」
「米軍不在の東南アジアは完全にザルだな」

米国が誇る太平洋艦隊は瓦解している。
それを知った上で中露は慎重姿勢を崩さない。
奴らは我が国の出かたを伺っているらしい。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:49:10.31 ID:/nmY5k+wO
「これより関係閣僚会議を始める」

同日、午前1時過ぎ。
事故発生から1時間。内閣官房長官である矢口蘭童が口火を切り、関係閣僚会議が開催された。

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:51:16.80 ID:/nmY5k+wO
「夜分遅くにすまない、尾頭さん」
「やはり来ましたか、矢口官房長官」

同日、午前1時15分。
深夜だというのに白衣を着た尾頭ヒロミはゴジラ研究所で矢口が来るのを待ち構えていた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:52:43.63 ID:/nmY5k+wO
「素晴らしい……」

ドクン……ドクン……響き渡る鼓動。
巨大な人工子宮の中でそれは育まれた。
全長30メートルほどの胎児。いや、巨神の子。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:54:45.04 ID:/nmY5k+wO
「ああ、矢口さん。お久しぶりです」

旧知の安田龍彦は気安い笑顔で挨拶をした。

「久しぶりだな、安田くん」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:57:07.33 ID:/nmY5k+wO
「兵器の運用は自衛隊に任せるべきでは?」
「脳筋連中には情操教育は不可能です」
「尾頭さん、地が出てますよ」

意外と毒舌な尾頭に面食らう矢口だったが。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:59:05.51 ID:/nmY5k+wO
「矢口官房長官」

安田とのやり取りを終えて、尾頭は懇願した。

「どうか私にやらせて下さい」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:00:37.60 ID:/nmY5k+wO
「総理、ご報告します」
「聞こう」

同日、1時45分。
官邸執務室での赤坂総理との非公式会議にて。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:02:39.50 ID:/nmY5k+wO
「ほんとにやるんですか、尾頭さん」
「ええ、もちろん」
「はあ……どうなっても知りませんよ」

同日、午前2時。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:05:19.40 ID:/nmY5k+wO
「まずは中露を黙らせる」

官邸対策室は今や司令室だ。
管制官兼副司令の役目を担う矢口は無線で巨神兵に乗り込む尾頭に指示を伝えていた。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:06:59.34 ID:/nmY5k+wO
「尾頭主任研究員、ちなみに命中精度は?」
『精度は関係ありません。射線上を薙ぎ払いますので、観測機は今すぐ高度を上げて下さい』
「だそうだ。乗組員に注意しておけ」
「はっ……無茶苦茶だ」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:08:54.21 ID:/nmY5k+wO
「キングギドラの予想進路は?」
「真っ直ぐ東京を目指していると思われます」
「到達予想時刻は?」
「今から1時間後。午前5時半です!」
「馬鹿な……速すぎる」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:11:29.44 ID:/nmY5k+wO
東京駅。ゴジラ格納シェルター内部。

「総員退避ー!」
「バルブを閉めたら速やかに避難しろ!」

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:12:54.43 ID:/nmY5k+wO
「駄目です! 完全に暴走状態です!」
「だから言わんこっちゃない!」

一気に10歳は老けたような志村の悲壮な顔。
矢口とて似たような顔をしているだろう。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:14:43.43 ID:/nmY5k+wO
「キングギドラ、来ます!」

東京中に設置された監視カメラの映像が届く。
朝焼けを反射して黄金色に輝く鱗。
特徴的な3つの首と、巨大な二翼。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:16:36.80 ID:/nmY5k+wO
同日、午前6時過ぎ。
ゴジラ並びにキングギドラが東京湾で衝突。
互いに一進一退の攻防を繰り広げた。

「この映像は高く売れそうだな」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:18:23.79 ID:/nmY5k+wO
「矢口、あとは任せた」
「僕の好きにしろと?」
「俺は俺の好きにした。次はお前の番だ」

それっきり口を噤み静観の構えを見せる赤坂。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:20:14.74 ID:/nmY5k+wO
「作戦名はオシリノアナ作戦で構わないか?」
『そのままじゃないですか』
「なら、ヤシマ作戦はどうだ?」
『撃ち抜くのは扇ではなく、お尻ですけどね』
「よし、それにしよう」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:22:07.85 ID:/nmY5k+wO
「その声……パタースン特使ですか?」
『No! 今は太平洋艦隊提督。閣下とお呼び』

相変わらずの軽口に矢口は思わず笑いかける。
とはいえ、ここで笑ってはこちらの負けだ。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:24:03.36 ID:/nmY5k+wO
『それで、我々はどうすればいいのかしら?』
「片方をやっつけてくれ」
『OK。なら、キングギドラをやるわ』

言うや否や、艦砲射撃が降り注いだ。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 22:25:26.99 ID:/nmY5k+wO
「ーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

満身創痍のキングギドラの最後の首に。
ゴジラが噛みつき、喰い千切る。
最後の首を失った金色の怪獣は絶命した。
以下略 AAS



23Res/26.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice