尾頭ヒロミ「私が巨神兵の母親になります」安田龍彦「冗談ポイですよ、尾頭さん」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/07(木) 21:49:10.31 ID:/nmY5k+wO
「これより関係閣僚会議を始める」

同日、午前1時過ぎ。
事故発生から1時間。内閣官房長官である矢口蘭童が口火を切り、関係閣僚会議が開催された。

「外務大臣、国連安保理は?」
「現在緊急呼集中です。議決はまだ」
「防衛大臣、我が国の防衛状況は?」
「マニュアル通り、イージス艦を中心とした即応艦隊を太平洋に展開中。しかしながら中露を睨みつつ作戦を遂行することは困難です」

言われなくともわかっている。
イージス艦を50隻保有する米国ならまだしも、10隻足らずしか保有していない日本に東シナ海と太平洋を同時に警戒する展開能力はない。

「指揮系統を失ったグアムの戦力を一時的に我が国の指揮下にはおけないのか?」
「国連安保理でそのように働きかけてはみますが、実現は困難かと。まだ米国の大使館に指揮を執って貰う方が現実味がありますな」
「どちらでも構わないから早急に太平洋艦隊を動かさなければ中露が太平洋に出る。そうなれば太平洋は事実上、共産圏の手に落ちる」
「我が国のシーレーンが心配ですな」
「ひとまず、潜水艦で追尾しましょう」

矢口が関係閣僚と事態の認識を共有している最中、内閣総理大臣である赤坂秀樹首相は静かに眼鏡を拭き、そしてゆっくりとそれを掛け直してから、鋭い視線を向けて口を開いた。

「矢口」
「はい、総理」
「現在開発中の新兵器はどうなっている?」
「……実戦投入は時期尚早かと」
「それは彼女の意見だな?」
「はい。彼女の見識は信用出来ます」
「ならば早急に尾頭主任研究員と話をつけろ」

指示を受けて矢口はゴジラ研究所へ向かった。


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