【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」完結編
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:09:25.11 ID:DzD82Pjh0
前作「先輩プロデューサーが過労で倒れた」の完結編です。
日野茜、荒木比奈、上条春菜、関裕美、白菊ほたるの話を主に書きます。
もうしばらくお付き合いくださいませ。
前作はこちら。
「先輩プロデューサーが過労で倒れた」
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2
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:15:43.38 ID:DzD82Pjh0
駅の改札を出ると、荒木比奈は自分の腕時計を確かめた。
待ち合わせの時間にはまだすこし余裕がある。
比奈はあたりを眺めてみる。都心からそれなりの時間電車に揺られてきた初めての場所だったが、かなり拓けた街のようだ。
駅もそこそこに大きく、改札の中にもいくらかの店舗が入っている。
以下略
AAS
3
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:17:09.43 ID:DzD82Pjh0
「お豆腐と、しらたき……長ネギはあるって言ってたわね……」
道中のスーパーマーケット、早苗はスマートフォンの画面に表示したメモを見ながら、比奈の押すカートの買い物カゴに次々に食材を放り込んでいく。
「お肉、何グラムくらいいるかしら……うーん……よし、アイドルらしく思い切って少なめにして、そのぶんちょっといいおつまみ買うわ!」
以下略
AAS
4
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:20:01.46 ID:DzD82Pjh0
「ごめんねー、重くない?」
「大丈夫っス。それより早苗さんのほうこそ、そんなにたくさん、重いんじゃ……」
「あたしは大丈夫よー、このくらいなら!」
以下略
AAS
5
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:22:14.91 ID:DzD82Pjh0
「あたしが言うのはちょっと変かもしれないけど、ほんとに気を遣わなくていいのよー?」早苗が缶ビールとペットボトルのお茶をちゃぶ台の上に置く。「じゃあ、さっそく乾杯しましょ!」
「えっ、もうっスか? ほかの皆さんは……」
「瑞樹さんも楓さんも、お仕事が終わってからで、楓さんはかなり遅くなるみたいですよ」
以下略
AAS
6
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:25:54.59 ID:DzD82Pjh0
「ふー、美味しかったわー! もう、ロケだと高級なお弁当の前でもアイドルで居なくちゃいけないから、やっぱり誰にも気兼ねしないで食べれるのが一番よね!」
瑞樹はおおかた空になったすき焼きの鍋を前に満足気に言い、ビールを自分のカップに注ぐ。
当初は瑞樹や早苗のカップが空くと比奈が気を遣って注ごうとしていたのだが、瑞樹が気を遣わなくていいと断った。
比奈はそれでもはじめのうちは酌をしていたが、やがて考えを改めた。
以下略
AAS
7
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:30:13.26 ID:DzD82Pjh0
「……ありがたいお話だったっス。なんだか、ほっとしたっス」
比奈も表情を崩して微笑む。
「なぁにぃー? ひょっとして今日来たときに先輩からシメられると思ってた? もー、そんなわけないでしょー! むしろ悩みとかあったらあたしたちがなんだって聞いちゃうんだから!」
以下略
AAS
8
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:32:25.39 ID:DzD82Pjh0
四人は菜々の部屋の玄関からアパートの共用廊下に出る。
外はすっかり暗く、秋へと近づく空気が四人の頬をくすぐった。
「過ごしやすい季節になってきたわねー」
以下略
AAS
9
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:33:08.48 ID:DzD82Pjh0
「ううっ、素敵ですね。ナナは感動してしまいました、なんだか最近涙もろくて……」
菜々が目じりを拭いながら嬉しそうに言う。
「十七歳で涙もろいのは、早いんじゃないの?」悪戯心たっぷりに瑞樹が言う。「ねぇ奈々ちゃん、そういえば、ウサミン星ってどっち?」
以下略
AAS
10
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:35:57.55 ID:DzD82Pjh0
それからしばらく宴は続いた。
瑞樹はアンチエイジングと言って少女のように振る舞い、早苗は自分の担当プロデューサーを電話で呼び出そうとして断られ、楓のダジャレは冴えわたっていた。
深夜二時を回ったころになって、仕事で疲れていたであろう楓と瑞樹、そして早苗と、力尽きた者から順々に畳の上に横になり、寝息を立てはじめた。
以下略
AAS
11
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:37:48.29 ID:DzD82Pjh0
俺は安部菜々の自宅を訪れていた。
朝一番に片桐早苗を担当している同僚プロデューサーから連絡が入っていた。
早苗が菜々の家で深酒をしており、荒木比奈も同席している宴会のようだから、様子を見てきてくれとのことだ。
以下略
AAS
12
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/06/30(金) 23:40:48.05 ID:DzD82Pjh0
次回は7月7日を予定しています。
後編はこんな感じでPの視点ではないパートもございます、多少読みづらくなりますがご容赦ください。
それでは、もうしばらくお付き合いいただければ幸いです。
13
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/07/01(土) 00:20:00.67 ID:Y0uxrNhdO
乙
これは名作の予感
14
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/07/01(土) 01:05:13.12 ID:sD2z4kCC0
意外と待たずに済んだぬ
また期待させてもらう
15
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/07/01(土) 05:50:27.57 ID:K+Bxwz1D0
おっつおっつ
今一番楽しみにしてるSS
16
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/07/02(日) 15:36:22.58 ID:2WQbt00DO
キテター!
17
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/07(金) 20:54:44.06 ID:XFMgPNzd0
コントロールルームとレコーディングブースとを隔てるガラス窓の向こう、ブースの中にいる関裕美の表情は明らかに曇っていた。
となりにいるディレクターがこちらを気に掛けるような目線を送ってくる。
ブースの中の荒木比奈がさっき送ってきた視点も、裕美のことを伝えようと思ったからだろう。
さて、どうしたものか。
俺は小さく唸った。
以下略
AAS
18
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/07(金) 20:57:26.46 ID:XFMgPNzd0
そのとき、スタジオの扉が開く。
入ってきたのは裕美だった。緊張した表情をしている。
「どうした?」
以下略
AAS
19
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/07(金) 20:59:40.41 ID:XFMgPNzd0
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「……ってなわけで、今日のゲストは以上の五人のみなさんでお送りするよー。てゆーか、ウケるよねー、ユニットの名前、まだ未定なんでしょ? ゆいもユニット活動したことあるけど、フツー名前決めてから活動じゃん?」
「それはいろいろあったんですよ。ね、茜ちゃん?」
以下略
AAS
20
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/07(金) 21:02:16.16 ID:XFMgPNzd0
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――そして、時間は現在に戻る。
不安を残したまま曲は終わり、裕美を除く全員がカフボックスのレバーをオンにする。
比奈がすぐに裕美の肩を叩き、裕美は慌てて自分もカフボックスを操作した。
以下略
AAS
21
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/07(金) 21:04:39.11 ID:XFMgPNzd0
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「んんー、とーっても、しっとりしたムーディーな曲だったねー。 このスタジオ、ゴーカなホテルのレストランになったかと思っちゃった! ほたるちゃん、オトナじゃーん!」
ほたるのリクエスト曲が終わり、唯はほたるに向かって目を細める。
以下略
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