【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」完結編
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9: ◆Z5wk4/jklI[saga]
2017/06/30(金) 23:33:08.48 ID:DzD82Pjh0
「ううっ、素敵ですね。ナナは感動してしまいました、なんだか最近涙もろくて……」

 菜々が目じりを拭いながら嬉しそうに言う。

「十七歳で涙もろいのは、早いんじゃないの?」悪戯心たっぷりに瑞樹が言う。「ねぇ奈々ちゃん、そういえば、ウサミン星ってどっち?」

「えっ!?」菜々は狼狽する。「えっと、あのっ」

「あら、みなさんお揃いで、どうしたんですか?」

 階下から声がして、四人はそちらを見る。
 ワンピース姿の高垣楓が四人を見上げていた。

「楓ちゃん、待ちくたびれたわよー!」

 早苗が手を振る。

「夕涼みで青春してたの。お疲れさま」

「お疲れさまです、楓さん」

「お疲れさまっス」

「ありがとうございます、お待たせしました。青春ですか? どんなお話をしていたのか、気になりますね」

 楓は階段を上がってくる。

「青春もいいけど、夜はこれから! 乾杯して呑みなおすわよー!」

 早苗がカップを持っていないほうの拳を振り上げる。

「も、もうだいぶ夜も遅いっスけど……みなさん、大丈夫なんスか?」

「あら、みんな明日はオフでしょ? 今夜は朝まで、じゃないの?」

 瑞樹は頬に指を当てて微笑む。

「菜々さんは……」

「ナナは大丈夫ですよー、お布団は一つしかありませんけど」

「もちろん強制はしないわよ、都合がよければね。楓ちゃんは大丈夫?」

「ええもちろん、そうなると思っていました。あたりまえ、です」

 楓は得意げに、ポーチからあたりめのパックを取り出して見せた。
 比奈は深くひとつ息をついて、覚悟を決める。

「わかったっス。先輩たちにお供させていただくっスよ」

「いいじゃない、さぁ、戻って乾杯しましょ!」

 そうして、五人は菜々の部屋の中へと戻って行った。


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