勇者ss 第2話(タイトル未定)
1- 20
1:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:18:38.59 ID:66ORp3Ez0
一応
『戦士「勇者が甘っちょろすぎてみていられない」』
の続きですが、前作を読んでいなくても支障ありません。

他にはアイマスssの
『アイマス×プラネテス』
『千早「私が歌う理由」』
など書いてます。

良かったら見てってください。

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2:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:19:57.10 ID:66ORp3Ez0
魔法使い「あー疲れたー」

そう言って友人の魔法使いが家に入ってきた。彼女は一族代々この近くの森に住んでいて、町はずれに住んでいる私たちの一家とは昔から交流があった。

村娘「お疲れ様。また戦争?」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:21:49.02 ID:66ORp3Ez0
魔法使い「まったく、嫌になるわよ。それに最近は森にも国の連中が押しかけてきて安心できないのよね。」

村娘「森に?どうして?」

魔法使い「私の住んでる森を切り開こうとしてるのよ。野営するのに薪がいるとか、即席の櫓だか柵だかを作るのに木材がいるとか言って。しかもそれが嫌なら戦争に協力しろ、なんていうのよ?図々しいと思わない?」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:23:46.03 ID:66ORp3Ez0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

日が傾いてきた森の中を、戦士と二人で次の町へ向かって歩いている。

勇者「このペースなら今日は野宿じゃなくて、町でゆっくり休めそうだね。」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:25:08.96 ID:66ORp3Ez0
女性を安全な場所まで運び、地面に下ろして声をかけた。
勇者「大丈夫ですか?」

村娘「あ、ありがとうございます・・・っ!」

以下略 AAS



6:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:26:12.19 ID:66ORp3Ez0
勇者「悪いけど、彼女を家まで送ってあげて欲しいんだ。僕は薬草を集めたら後から追いかけるから、何か印でもつけていってくれ。」

そう言うと、彼は露骨に面倒くさそうな顔をした。

勇者「頼むよ、力の強い君が運んだ方が効率的だろ?それに君、薬草の種類分かるの?」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:27:30.69 ID:66ORp3Ez0
木に傷をつけたり、枝を折ったりして目印を残しながら彼女を背負って森を歩いていた。しばらく歩いたが、まだずいぶん森が深い。彼女に地図を確認してもらっていなければ、街に向かって近づいているとは思わなかっただろう。

勇者「随分道が険しいですね。いつも、こんな森の奥深くまで薬草を取りに来てるんですか?」

村娘「この方角にはほとんどだれも来ませんから・・・いつもはもう少し北の方で薬草を探してるんです。そのあたりはここと比べればいくらか開けてますし、歩きやすいですから。」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:28:26.34 ID:66ORp3Ez0
勇者「それで、今日様子を見に行こうと思ったんですね。そのあなたの友人はどうして捕らえられたんですか?」

村娘「彼女は強い力を持った魔法使いで、それで、国に目を付けられたんです。戦争に協力しろって言われてて、きっとそれを断ったから・・・。」

途切れ途切れに、不安そうに彼女は言った。彼女もどうしてこんなことになったのか分かっていないのかもしれない。ある日突然、理不尽に連れていかれた彼女の友人のことを思うと、いてもたってもいられなくなった。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:30:07.08 ID:66ORp3Ez0
戦士「ここか?待たせたな、薬草採ってきてやったぞ。」

彼女の家に到着し、足の手当てをしていると戦士がやってきた。彼も何とか完全に日が暮れる前に到着した。

村娘「ありがとうございます、戦士さん。」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:31:20.44 ID:66ORp3Ez0
勇者「確かに・・・どうして魔法使いがその塔に捕まってると知ってるんですか?」

村娘「それは・・・彼女が連れていかれたとき、私もその場にいたからです。」

彼女が言いにくそうにそう言った。その様子を見て僕は、強力な魔法使いだという彼女の友人が捕まってしまった理由が分かったような気がした。国の兵士は、彼女を人質にとって魔法使いを脅したのではないだろうか。彼女は自分のせいで友人が捕まったという負い目を感じて苦しんでいるのかもしれない。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:33:05.90 ID:66ORp3Ez0
「こんにちは」

村娘「ええと、どちら様ですか?」

役人「国の役人だ。こちらのお嬢さんが魔法使いと親しい仲だと聞いてね。お願いしたいことがあって来たんだ。上がっても?」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:34:48.06 ID:66ORp3Ez0
役人「次に魔法使いが訪ねてきたら、これを彼女に飲ませて欲しい。」

村娘「・・・何ですか?これ。」

役人「毒薬の一種だ。」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:36:00.41 ID:66ORp3Ez0
村娘「じゃあ、私が説得します。役人さんの話をちゃんと聞くように。だから、こんな薬は・・・」

役人「駄目だ。」

彼は急に怖い顔になり、きっぱりと言った。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:37:18.05 ID:66ORp3Ez0
役人「ところで、君のお父さんの職業はなんだったかな?
君の弟は今年でいくつになる?元気にしているか?
君は母親のために毎日薬草を採りに行ってるんだったね。
確かにこの辺りはいい薬草が生えてそうだ。」

以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:37:57.60 ID:66ORp3Ez0
役人「何も難しいことをお願いしてるわけじゃない。
次に彼女が訪ねてきたら、飲み物にこの薬を入れて飲ませる。
薬が効いて彼女が眠ったら、窓を開ける。
それを合図に、近くに待機している私の部下が彼女を回収に行くから、君はただ見ていればいい。
それだけだ。できるね?」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:42:16.88 ID:66ORp3Ez0
彼女は話し終えてからもしばらく泣き続けた。ようやく泣き止んだ彼女を別室で休ませ、戦士と今後についての話を始める。

戦士「さあ、どうする?」

勇者「手口が汚い。それに監禁されている場所もあんな胡散臭い場所だろ?おそらくだけど、魔法使いはおおっぴらに犯罪者として連れていかれたわけじゃないと思うんだ」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:43:26.04 ID:66ORp3Ez0
塔には見張りはいなかったが、出入り口は閂か何かで内側から完全に閉じられていたため、外壁をよじ登り、窓の鉄格子を外して中に入った。

勇者「ここかな・・・」

戦士「ああ、可能性は高そうだ。」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:44:50.18 ID:66ORp3Ez0
戦士「酷いな、これは。」

戦士が顔をしかめながらそうつぶやく。僕もその痛ましい様子に、目をそむけたくなった。

勇者「大丈夫?」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:45:48.01 ID:66ORp3Ez0
勇者「ごめんね、少しここで待ってて。」

異臭と汚れの残ったベッドの上に戻すよりはマシだろうと思い、泣きつかれて眠っている彼女を壁の近くまで運んで床に寝かせる。

加勢に向かうために部屋を出ようとすると、ちょうど戦士が戻ってきた。手を縛られて口をふさがれた兵士を一人連れている。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:46:56.28 ID:66ORp3Ez0
「ああ、助かったよ、ありがとう。でも[ピーーー]のは駄目だ。先にしなきゃいけないこともあるし。」

戦士の連れてきた兵士にちらりと目をやる。

「そうだな。」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:48:06.60 ID:66ORp3Ez0
勇者「もう一度聞きます。彼女の目と耳をもとに戻すには、どうすればいいですか。」

兵士「知らねえよ!あれはあいつの調教を始めてしばらくしてから、城の呪術師が呪いをかけていったんだ。解呪する方法はやつしか知らない。」

戦士の方をちらりと見る。
以下略 AAS



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