10:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 22:31:20.44 ID:66ORp3Ez0
勇者「確かに・・・どうして魔法使いがその塔に捕まってると知ってるんですか?」
村娘「それは・・・彼女が連れていかれたとき、私もその場にいたからです。」
彼女が言いにくそうにそう言った。その様子を見て僕は、強力な魔法使いだという彼女の友人が捕まってしまった理由が分かったような気がした。国の兵士は、彼女を人質にとって魔法使いを脅したのではないだろうか。彼女は自分のせいで友人が捕まったという負い目を感じて苦しんでいるのかもしれない。
戦士「あんた、なんか隠してないか?」
そんな僕の胸の内も知らず、戦士が無遠慮に質問した。
村娘「どうして・・・」
彼女の表情が凍り付いた。
勇者「なあ、ちょっと・・・」
戦士「言えよ。敵地に乗り込むんだ。情報は多い方がいい。」
僕の制止も意に介さずに戦士がそう詰め寄ると、彼女はポロポロと涙を流しながら話し始めた。
村娘「ごめんなさい、実は、彼女が捕まったのは私のせいなんです。」
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