19:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:25:02.93 ID:XnGtX3Tv0
「ええどすか、術を扱うにあたってその歴史を知るんは大切なことなんどす!」
曰く、術はかつて神々から授かりし物
曰く、術は人類としての独り立ちの証
20:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:27:53.31 ID:XnGtX3Tv0
そこには厄災を鎮めたその後の話が簡潔に書かれていた。
要は、術をもらった後の人類は神々から独り立ちして当時の最も活躍した一族がこの国を治めるに至ったとのことだった。
21:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:29:51.10 ID:XnGtX3Tv0
◆
22:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:30:49.68 ID:XnGtX3Tv0
「どしたん?お嬢ちゃんなんか楽しそうなことしとるなぁ」
23:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:35:42.49 ID:XnGtX3Tv0
◆
24:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:37:25.94 ID:XnGtX3Tv0
大厄災
太古の昔、神々と人間が決別する直前の出来事。
何らかの大きな災いがあったことは平民も含めほぼ全ての人間が知っている。
紗枝がこの日に教本でさらりと教わっていたのもそれだ。この国の民ならば皆等しくそれを習う。
25:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:39:18.17 ID:XnGtX3Tv0
◆
26:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:44:46.23 ID:XnGtX3Tv0
「そんで最近どうなん?術、習い始めて少し経つけど。最初の方はえらい疲れた顔しとったやん?」
「まだ難しい……一応できるようにはなったけど」
27:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:46:54.22 ID:XnGtX3Tv0
なんとか誤魔化せたようだと胸を撫で下ろす。
志希には見破られたが、紗枝にはまだ正体を知られていないはずだ。
シューコとしては可能な限りこのまま知られずにいたいと考えていた。
28:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:48:02.49 ID:XnGtX3Tv0
あぁ、やはりこの子は賢い。
シューコは静かに頷いてその続きを促す。
29:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 19:49:48.60 ID:XnGtX3Tv0
紗枝は帰り着いたその後に今日の出来事を思い出していた。
風呂桶の中で肩まで浸かって天井の板の目を見ながらシューコの言葉を脳内で反芻する。
帰りの別れ際まで不機嫌な態度を取り続けてはいたが、実のところはそんなに怒ってなどいなかった。
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