白雪千夜「私の魔法使い」
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53:14/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:27:05.10 ID:ldlfMP+C0
 5枠の選抜メンバーの中にはあの城ヶ崎美嘉もいる。そして、他にもよく見知った名前が――

「ただいまー。あっ、ちひろさんも居るんだ。あは、ナイスタイミング♪」

 ドアが開く音がすると、ちとせと千夜が戻ってきていた。
以下略 AAS



54: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:28:03.20 ID:ldlfMP+C0
15/27


 2人が合宿に赴いている間、『Velvet Rose』としてではなく個人のアイドルとしてどうプロデュースしていくか、方針とその企画案を事務所の自室でひたすら立てていた。

以下略 AAS



55:15/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:29:16.71 ID:ldlfMP+C0
『ふっ……所詮私などその程度ということですか。やはり私に価値なんて……なかった』

「わーーー、待った待った!! 落ち着け、ふざけ過ぎた謝る! 今から行けばいいのか? 千夜、聞いてる!?」 

 そのまま電話を切られそうな雰囲気に耐えられず、挽回しようととにかく引き留めるためにまくし立てる。
以下略 AAS



56:名無しNIPPER[sage]
2020/02/04(火) 20:30:24.55 ID:ldlfMP+C0
 周辺の地理に思考を巡らせていると、レッスン着の千夜が合宿所の玄関から目だけで辺りを探りながら出てきた。

「千夜、こっちだ」

「……どうも。話は後で、協力者がいますのでこちらへどうぞ」
以下略 AAS



57:15/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:31:38.03 ID:ldlfMP+C0
 大事な話と聞いてそのセリフを聞かされてみれば、予想される展開はかなり絞られる。ただ目の前の少女が千夜なのでどうにか異なる可能性を模索出来た。
 とりあえず、打開するためにも素直に返してみることにした。

「最近たまに可愛いと思える時が増えた、かな」

以下略 AAS



58:15/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:32:19.18 ID:ldlfMP+C0
「深く考えなくていいよ。ユニットデビューの時もありのままでいいって言ったろ? 千夜がしたいようにしてるだけで、みんなにとってのアイドル白雪千夜像も出来上がっていくだけなんだから」

「……お前が私やお嬢さまを好きなようにさせているのは、そういう狙いがあってのことなのですか?」

「自分に嘘をつかせながらアイドルさせるのは、嫌なんだ。本人の個性を尊重したいから」
以下略 AAS



59: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:33:15.81 ID:ldlfMP+C0
15.5/27



 アイドルになる時、あいつに渡された携帯電話は事務所から支給されたものではなかった。
以下略 AAS



60: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:34:00.28 ID:ldlfMP+C0
16/27



 アニバーサリーイベントの開催初日。快晴で残暑も厳しい中、会場では人の波が絶えず揺らめくほどの盛り上がりを見せていた。
以下略 AAS



61:16/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:35:07.55 ID:ldlfMP+C0
「……1000円になります。他に何か欲しいものは」

 声量を抑えながら、しかし押し売りは再開される。

「増えた!? でも500円でそう呼んでくれるな、ら次から払ってみようかなあ」
以下略 AAS



62:16/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:36:13.27 ID:ldlfMP+C0

 アニバーサリーイベントのメインを飾る舞台を、プロデューサーは観客席から全容を眺めることにした。

 なにせ9人がステージに上がるのだ。事務所の方針でユニットは多くとも5人で結成されるため、こんな機会はなかなかこない。自分が手掛けた企画でもないので、1人のファンとして楽しめる数少ないチャンスでもある。

以下略 AAS



63:16/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 20:37:51.48 ID:ldlfMP+C0

 メインステージも大盛況となり、大きな余韻を残しながらアニバーサリーイベントは幕を閉じた。

 軽く挨拶回りをし――アイドルを引き継いでもらっている同僚には何度も頭を下げつつ――今は選抜メンバーの販売ブースのあった付近でベンチに座っている。

以下略 AAS



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