11: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:46:49.88 ID:R409ZOpN0
「でも、あれはただの噂―――だよね?」
私は出来るだけ穏やかに言葉を継ぎました。
12: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:47:20.00 ID:R409ZOpN0
A子さんの言葉は、続きます。
口を開いたら止まらなくなってしまった、そんなふうです。
13: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:48:11.56 ID:R409ZOpN0
◇
「―――私とほたるちゃんは、同じ日に事務所に入ったんです」
14: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:48:47.69 ID:R409ZOpN0
●あの子と話せたときのこと
色々考えていたんです、色々。
15: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:49:34.74 ID:R409ZOpN0
「い、今のところ大丈夫かな―――白菊さん、準備いいんだね」
「時々あることですから―――」
16: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:50:03.84 ID:R409ZOpN0
「ああ―――もう、もう……!」
「た……高森さん?」
不意にわけのわからない嘆息を吐き出す私に、白菊さんは戸惑いを隠せないようでした。
17: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:51:51.35 ID:R409ZOpN0
◇
高森さんは、『今、自分が死んだ』と思ったことは、ありますか?
18: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:52:38.66 ID:R409ZOpN0
私は、『不幸』が原因で死ぬかもしれない。
そんなことはずっと前から知っていました。
19: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:53:14.41 ID:R409ZOpN0
それまでの私なら、多分そう思ったところで止まっていたでしょう。
だって、できるわけがありません。
20: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:53:53.71 ID:R409ZOpN0
◇
―――結局私は、皆は、知らず勘違いをしていたのだと思います。
21: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2018/01/04(木) 18:54:24.50 ID:R409ZOpN0
「―――もしも、明日晴れたなら」
私は、ゆっくりと微笑んで、口を開きます。
「私は白菊さんと散歩に行きたいかな」
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