【ミリマスSS】あわてんぼうのサンタクロース【箱崎星梨花、三浦あずさ】
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1: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:35:45.34 ID:J1wXT9tF0
アイドルマスターミリオンライブ!の箱崎星梨花と三浦あずさのSSです。
地の分多め。

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2: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:40:17.42 ID:J1wXT9tF0
肌を突き刺すような冬の朝の寒さ。
多くの人が忌み嫌っているだろうが、個人的にはけっこう好きだ。
太陽は焦らすようになかなか顔出さないが、ぼんやりと明るさを届ける朝焼けが俺の口から吐き出される白い息を照らし出した。
今日も今日とて容赦の無い寒さに身が震える。
だが、この冷たさが寝惚けそうになる脳髄を醒ましてくれるんだ。
以下略 AAS



3: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:40:53.40 ID:J1wXT9tF0
『ちょっと近くを散策してきますね〜♪』とか『初めての街って、ワクワクします!』とか言いながら歩き出していく女性と少女、三浦あずささんと箱崎星梨花を能天気に送り出した20分前の自分に説教をしてやりたい。
あずささんに電話をかけてみたが、出る気配は無い。
星梨花のスマートフォンは俺が預かっている鞄の中みたいだし、これはやはり自分の足で探しに行くしかないようだ。
というわけで、コートを小脇に抱えながらスーツ姿で街を駆けているのが今の状況だ。
冷えた体を温めるのにちょうどいいな、なんて思う辺り、我ながら能天気な性分である。
以下略 AAS



4: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:41:37.23 ID:J1wXT9tF0
「おそいぞー、おんちのおにいちゃん!」

「ぜぇ・・・はぁ・・・!ちょ、ちょっと待ってくれって」

子供というのは、その小さな体にどれだけのエネルギーを溜め込んでいるのだろう。
以下略 AAS



5: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:42:42.01 ID:J1wXT9tF0
「あの男の子、最近施設に入ってきた子みたいですよ。職員の方も言いにくそうでしたけど、その・・・ご両親が事故で亡くなられたらしくて」

「・・・そうだったんですね〜。それで、あれだけ塞ぎ込んで・・・」

夜も更けた都内、助手席に座るあずささんは難しい顔をして考え込んでいた。
以下略 AAS



6: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:43:27.98 ID:J1wXT9tF0
次の週末、俺達は再度施設を訪れていた。

「せりかおねーちゃん、おうたうたってー!」

「うたってー!」
以下略 AAS



7: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:45:56.24 ID:J1wXT9tF0
冬の雨は憂鬱だ。
冷気を含んだ無数の雫は、じっとりとした寒さで肌を包んでいく。

「あっ・・・あずささん、今どこですか?・・・はい、そこなら劇場のすぐ近くですから、すぐ向かいますね」

以下略 AAS



8: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:46:36.85 ID:J1wXT9tF0
「あの子にとっては、今はまだ気持ちの整理をつける時間が必要なんです。なのに、無闇に干渉して、却って悲しい思いをさせてしまって。まだまだ大人になりきれていませんね、私も」

紡がれるその言葉には、微かな震えが伴っている。

「私には、もうどうすることも出来ないって、解っていますから。時間が解決してくれるのを黙って見守って・・・」
以下略 AAS



9: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:47:16.86 ID:J1wXT9tF0
「それに、今回は心強い味方がついていますしね」

眩しい陽の光に目を細めながら劇場の方を見やると、フワフワのツインテールを揺らしながら、一人の少女が駆け寄ってくるのが見えた。

「プロデューサーさん!あずささん!」
以下略 AAS



10: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:47:51.12 ID:J1wXT9tF0
都市の街灯りから離れると、星はより鮮やかに見える。
普段仕事帰りに見るものとはまた違う満天の星空。
それを見上げる背後の車中からは、艶めかしい衣擦れの音が聞こえている。
理性を保つために大きく息を吐くと、三ツ星の隣に形作られた三角形を、白い霧が覆い隠していった。
やっぱりTシャツの上にサンタの衣装だけだと寒いなぁ。
以下略 AAS



11: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:48:27.83 ID:J1wXT9tF0
「いいですか、あずささん。トナカイの星梨花と箱崎さんが部屋に入ってから、サンタの俺達が颯爽と登場する、って段取りです」

「分かりました〜」

意気込んで漏れ出た鼻息が、あずささんの顔を覆う大きな髭を揺らす。
以下略 AAS



12: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:49:00.97 ID:J1wXT9tF0
「あ、あらあら〜」

隣で狼狽えるあずささんを見ると、着ていたサンタ衣装のボタンの上から3つがはじけ飛んでいた。
拘束から解放されてサンタ衣装からはみ出ているそれは、Tシャツ越しでも圧倒的な存在感を放っている。
す、すげえ・・・
以下略 AAS



13: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:51:00.35 ID:J1wXT9tF0
「すいません、あずささん。グダグダになってしまって・・・俺がもっとちゃんと準備していれば良かったんですが・・・」

「いえいえ、結果的に笑顔に出来たんですから、一緒に誇りましょう」

いつも通り星梨花を囲む子供達の笑い声に、聞き慣れない声が一つ加わっていた。
以下略 AAS



14: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:51:45.34 ID:J1wXT9tF0
「「スゥ・・・スゥ・・・」」

帰りの車内には、心地良さそうな寝息が響いていた。
運転席からバックミラーで後部座席を見ると、あずささんと星梨花が身を寄せ合って寝ている。
やっぱり仲良し姉妹みたいだな、と微笑ましく思ってしまう。
以下略 AAS



15: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:52:51.31 ID:J1wXT9tF0
以上です。ありがとうございました。
HTML化依頼出してきます。


16: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2022/01/01(土) 13:05:54.74 ID:cIOmN0gZ0
i.imgur.com
アレ目の前でされると意識しちまうわな
乙です

三浦あずさ(21) Vo/An
以下略 AAS



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