【ミリマスSS】あわてんぼうのサンタクロース【箱崎星梨花、三浦あずさ】
1- 20
5: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:42:42.01 ID:J1wXT9tF0
「あの男の子、最近施設に入ってきた子みたいですよ。職員の方も言いにくそうでしたけど、その・・・ご両親が事故で亡くなられたらしくて」

「・・・そうだったんですね〜。それで、あれだけ塞ぎ込んで・・・」

夜も更けた都内、助手席に座るあずささんは難しい顔をして考え込んでいた。
先日お邪魔させていただいたお礼に、施設に電話をかけて少し話をさせてもらったのだが、その際あの男の子の事情について教えてもらえた。
ご両親が亡くなられてからまだ1か月足らずらしいので、元気にはしゃげないのも無理もないだろう。

「やっぱり、気になりますか?」

「・・・はい。お節介かもしれませんけど、ちょっとでも元気にさせてあげられたらな、と思います。私も、アイドルの端くれですから〜」

あずささんはそう言いながら、真剣な眼差しで通り過ぎていく街並みを見つめていた。
運転席から見える東京の街は、煌びやかなイルミネーションで飾られていて、クリスマスが近いことを伝えている。
そうだよな。
世間ではお祭り騒ぎをするこの時期に、一人で閉じこもっているなんて寂しいよな。

「今度また施設にお邪魔することになっているので、その時に話してみましょうか」

「はい♪」

あずささんの誰でも包み込める優しさなら、あの男の子の冷え切った心を温めてあげられるはず。
今は、そう信じよう。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
16Res/27.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice