【ミリマスSS】あわてんぼうのサンタクロース【箱崎星梨花、三浦あずさ】
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12: ◆p1Hb2U6W8I[sage saga]
2021/12/24(金) 21:49:00.97 ID:J1wXT9tF0
「あ、あらあら〜」

隣で狼狽えるあずささんを見ると、着ていたサンタ衣装のボタンの上から3つがはじけ飛んでいた。
拘束から解放されてサンタ衣装からはみ出ているそれは、Tシャツ越しでも圧倒的な存在感を放っている。
す、すげえ・・・

「おっぱいのおおきいおねえちゃん・・・?」

ハッ・・・いかんいかん!
男の子に正体がバレそうになっている!
というか、露出は一切無いにもかかわらず絶妙に煽情的な今の状況を放っておけないだろ!

「プロデューサーさん〜・・・」

胸を押さえながら、顔を真っ赤にして涙目になっているあずささん可愛い。
・・・じゃなくて!

「あ、あずささん!とりあえず俺の服を着てください!」

慌てて俺のサンタ服を被せてTシャツ姿になると・・・

「あっ・・・へんなシャツのおにいちゃん」

ダメだ!
チュパカブラTシャツのせいでバレた!

「ち、違うんだ!俺・・・じゃなくて、ワシはあのお兄ちゃんの弟でなー!」

「わ、私も、あのお姉ちゃんの妹なのよ〜」

「・・・ふ〜ん」

何とか誤魔化そうとしたが、男の子の目は完全に疑いモードになっていた。

「ほら!わたしみたいなトナカイさんがいるでしょ!本物のサンタさんだよ、ね?」

「そ、そうだぞー」

「・・・」

星梨花と箱崎さんが助け舟を出してくれたが、効果は無さそうだ。
このサプライズの仕掛け人でもある、施設の職員さんや他の子供達も大慌てである。

「よ、よーし!じゃあ、証拠にワシのサンタ免許証を見せてやろう!ほら!」

「プロデューサーさんの運転免許証ってサンタさんの免許でもあったんですか!?すごいです!」

「星梨花ー!」

あー、もう、めちゃくちゃだよ・・・
どうして俺はこう、いつもいつも・・・

「・・・ぷっ」

大騒ぎの中でも、その吹き出す声を聞き逃す人間は誰もいなかった。

「ふふふっ・・・あはははは!」

静まり返った部屋に、笑い声が響き渡る。
この部屋にいる彼以外の全員が待ち望んだそれは、思っていたよりもずっと可愛らしくて。

「・・・くくくっ、ははは!」

思わず、つられて笑ってしまった。

「うふふっ♪」

「えへへ♪」

「ふふっ」

それは、あずささん、星梨花、箱崎さんに伝染していって、部屋全体を包み込んでいく。
クリスマスまで待てなかったあわてんぼうのパーティだったが、笑顔で溢れるそれは、確かにクリスマスパーティそのものだった。


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