周子「だから、あたしが逢いに往く」
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45:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:26:22.82 ID:XnGtX3Tv0

 巨大な黒い狐。
 一言で形容すればそうなるだろう。
 かつて紗枝が見惚れた美しき姿はすでにそこにない。
 周子はその姿を産み落とされたその当時のそれに切り替えた。
以下略 AAS



46:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:28:08.02 ID:XnGtX3Tv0

 気配がした。
 空間の境が一瞬揺らぎ、何者かが入ってきた。
 場所は……上、天井から。

以下略 AAS



47:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:31:45.77 ID:XnGtX3Tv0

「皆さんもう結界を解いて大丈夫ですよ、あとは私が」

 楓の言葉に甘えて結界を解くと同時に周囲の空間が元通りの現実のそれが現れる。
 周囲には大勢の衛兵達が周子の逃げ道を塞がんと構えていたが、周子としてはそんな者共はどうでもよかった。
以下略 AAS



48:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:34:40.34 ID:XnGtX3Tv0

 楓は避けるどころか飛びかかる周子に向かって迎え撃つように飛び出した。
 迫る黒炎に表情一つ変えることなく手を伸ばし、その手に触れると炎はたちまち雲散霧消した。
 それは防いでいるのではなく“無かったことにしている”かのように。

以下略 AAS



49:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:36:06.50 ID:XnGtX3Tv0





以下略 AAS



50:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:37:47.98 ID:XnGtX3Tv0

「あれ、なんか機嫌悪い?……もしかしてお腹すいてるー?」

「あぁ、食ったろうか?」

以下略 AAS



51:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:42:57.43 ID:XnGtX3Tv0

 術の神聖視。
 神々から術を授かり
 その神々とは決別し
 神々への信仰を捨てながら
以下略 AAS



52:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:44:15.15 ID:XnGtX3Tv0

「術を壊すことなしに砕いて混ぜたんか、或いは鉄粉一つ一つに術掛けてから鋼に鍛えたんか……どちらにしてもえらい器用なことするなぁ、こんなん初めて見たわ」

「でしょー?ざいりょーかがくは専門じゃないけど志希ちゃん今日のためにこっそり頑張ったのでしたー!」

以下略 AAS



53:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:47:26.39 ID:XnGtX3Tv0

「術を自由に使えるようになって神代からの脱却だの人間自身が歩む尊さだのと散々宣っといてさ、いざ現代に入ってもその古い術前提の社会から全然前に進めてないよねー。かと言ってその術の進歩も大したことない、当初無かった術をほんの少し作るのに何千年かかってるの?って話……街並みとか雑貨は多少変わって便利になったけどさ、結局それって他国からの輸入品の魔改造……この国ってさ、自ら進む気なんもないよね」



以下略 AAS



54:名無しNIPPER
2020/05/05(火) 20:48:12.28 ID:XnGtX3Tv0

 急がば回れ
 紗枝と戯れつつ共に学んだその言葉を思い出す。
 楓との闘いの時ももう少し冷静だったら結末は異なっていたのだろうか。
 ならば今度は間違えない。
以下略 AAS



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