白雪千夜「私の魔法使い」
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6:1/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:32:12.48 ID:ldlfMP+C0

「ちひろさんこそ。まあ中に入りましょう」

 見慣れた朗らかな笑顔も引き連れ、揃って帰還する。初の顔合わせとなる3人の紹介はそれからだ。

以下略 AAS



7:1/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:33:15.00 ID:ldlfMP+C0

「……千川さんを見ていれば分かります。これぐらいで狼狽えないでください、みっともないですよ」

「あのなあ……でも、そういやちとせにとっての千夜ってどうなの? 知り合い、じゃ片付けられないレベルなのは見てればわかるけど」

以下略 AAS



8: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:34:22.10 ID:ldlfMP+C0
2/27


 ぱたり、と。

以下略 AAS



9:2/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:36:00.59 ID:ldlfMP+C0
 遅れて医務室に入るなり、血色が少し良くなったように見えるちとせは一見何でもなさそうだ。話によると軽い貧血を起こしたらしく、休んだおかげでもう起き上がっていても平気だとか。
 しかしこの調子が続くようでは――と思案するまでもなく、千夜が何かを言いかける。

「お嬢さま……」

以下略 AAS



10:2/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:36:48.92 ID:ldlfMP+C0
「そうだなあ。言うだけあって、人を魅了する素質が備わり過ぎてて怖い。俺は今、とんでもない逸材を世に放とうとしてしまってるんじゃないだろうかって、そう思うよ」

「急に頭が悪くなったような物言いですね。言わんとすることだけは、まあ、伝わりますが」

「もっと具体的に褒めてほしいんだけどなぁ。お前は人を魅了するって昔から言われてるから、なんだか新鮮味がないし」
以下略 AAS



11: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:37:51.57 ID:ldlfMP+C0
3/27

 レッスン場へ足を運ぶと、ちょうど小休憩の頃合いの千夜が静かに休んでいた。

 ちとせには用事があるとのことで、1人でレッスンに臨む千夜を見ていてほしいと頼まれている。頼まれずともそうするつもりではあったのだが。
以下略 AAS



12:3/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:39:35.08 ID:ldlfMP+C0


 しばらくレッスンを見学し、ちとせに何と報告したものか悩みながら、彩りが変わりつつある己の城へ一旦戻ることにすると、中からちとせとちひろの談笑する声が響いていた。
 今日は来ないものと考えていた分、面食らいながら入室する。

以下略 AAS



13:3/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:41:18.79 ID:ldlfMP+C0
「……」

「優しいね、魔法使いさんは。ちひろさんの言ってた通り」

「ん? って、やっぱり俺のことちひろさんから聞いてたのか!?」
以下略 AAS



14:3/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:42:04.19 ID:ldlfMP+C0
「私は私のために今を楽しみたい。ただ、それ以上に千夜ちゃんが輝いてる姿を見たくなったの。静寂に包まれた月光浴もいいけど、舞踏会でスポットライトを浴びるなんて素敵じゃない♪ あなたには期待してるんだから」

「……責任重大だな」

 ちとせが千夜に寄り添う形で、千夜は孤独から救われた。在りし日の面影を無くそうと、千夜がちとせに忠義を尽くす理由はもう聞くまでもない。
以下略 AAS



15: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 19:43:22.20 ID:ldlfMP+C0
4/27

 窓を開けると薄桃色を忘れ去った暖かな緑色の風が流れ込んだ。過ごしやすい時期になり、何かをスタートさせるにはうってつけの気候である。

 風にたなびくちとせの長く綺麗なブロンドが落ち着くまで待ってから、赤に侵食されつつある自分の城でプロデューサーは2人の少女に宣告する。
以下略 AAS



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