1:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:32:41.99 ID:68QvvrKK0
アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です。
オリ設定の、Pではない男性キャラクターがいます。地の文ありです。
本文を要約すると、ライラさんとナイトハイキングに行く話です。
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2:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:34:33.70 ID:68QvvrKK0
ああ、これは間違えたかな。ここにいる人々を見てそう思った。地域センターの集会ルーム、これから始まるナイトハイキングの集合場所だ。
スーパーの入り口に貼っていたナイトハイキングのチラシを見て小学生の頃に親と地元で同じようなイベントに参加した事を思い出し、なんとなく応募したのだが早速帰りたくなってきた。
集合場所にいるのは親子連れか年配の方々のグループがほとんどだ、僕みたいな若者はほとんどいない。一組だけいるがカップル連れだ。
3:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:35:22.61 ID:68QvvrKK0
突然のことで咄嗟に声がでなかった。ああ、とか、うん、の間みたいな声を出して頷く。
それから少しの間、少女は集合場所を眺めていた。僕も同じように集合場所を眺めていたが、視界の端にチラチラ映る金髪ばかり気になってしまう。
4:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:36:26.18 ID:68QvvrKK0
それからしばらく自己紹介をしていると、集合時間になったようで、職員の方が説明を始めた。
それが終わると準備体操が始まる。職員の掛け声に合わせて、真面目に体動かすライラさんはとても微笑ましかった。
5:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:37:08.07 ID:68QvvrKK0
「ここから坂になってるから気をつけてね」
気づいたら市街の端の方まで歩いていた。この坂を登ったら道路と田んぼばかりの風景になる。
6:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:38:47.02 ID:68QvvrKK0
「おー、景色が変わりましたですねー!」
坂を登りきったら一気に視界が開ける。高い建物もないので遠くまで見通せる。
7:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:39:24.81 ID:68QvvrKK0
公園に入ると、同じように休憩している参加者がたくさんいた。空いているベンチに二人で腰掛けた。
カバンから水筒を取り出して一息つく。
8:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:40:05.75 ID:68QvvrKK0
「それに大家さんからはこれもいただきました」
そういって次はカバンから板チョコを取り出すライラさん。
9:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:40:56.66 ID:68QvvrKK0
チョコを食べ終えて、再び歩き出す。それから歩いている時間は長かったけど、ライラさんと一緒にいるとお喋りは尽きず、あっという間に折り返し地点の近くまで来た。
「大きな鳥居でございますね……」
10:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:41:43.14 ID:68QvvrKK0
「やっと休憩所でございますか……?」
突然かけられた言葉に驚く、目の前には立派な社務所。隣には荒い息を整えながら笑うライラさん。
11:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:42:31.23 ID:68QvvrKK0
「山の中を歩くのも楽しかったですねー。道路を歩くのとは違って空気が澄んでいましたです」
さすがに君に見とれていたなんて言えない、というか今思い出すとかなり恥ずかしいことを考えていた気がする。
12:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:43:13.25 ID:68QvvrKK0
戻ってきたライラさんと、おにぎりもラーメンも半分こ。
やっぱり一人で食べるより美味しい。
13:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:43:50.47 ID:68QvvrKK0
しばらくすると周りのグループが動き始めた、そろそろライラさんを起こそう。
「ライラさん、時間だよ。起きて」
14:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:44:23.79 ID:68QvvrKK0
ルートを少し外れてお社の方へ向かう。賽銭箱に二人分の100円を入れて、カランカランと鈴を鳴らす。
お祈りを終えて隣を見ると、ライラさんはまだお祈りしていた。
15:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:45:20.83 ID:68QvvrKK0
ライラさんがアイドル、確かに美人だし言われてみれば納得できる。
でも、どうしてもアイドルと言われるとなにか自分とは違う世界の人みたいだ。
いや、ライラさんはライラさんだ。人を印象で決めつけてはいけないと教えてくれたのはライラさんだ。
16:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:46:21.55 ID:68QvvrKK0
「なにかフシギでございますねー」
「まるで世界にライラさんたちだけ取り残されたみたいでございます」
17:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:47:00.89 ID:68QvvrKK0
「ではこんどは男さんの番ですねー」
「え? 僕も歌うの?」
18:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:47:51.24 ID:68QvvrKK0
最後の休憩場に着く頃には子供達はみんな疲れて眠ってしまい、車で連れて行かれたのでまたライラさんと二人になった。
今度の休憩所は往路で休憩した公園ではなく、坂のすぐ手前。農協の駐車場。
19:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:48:42.56 ID:68QvvrKK0
街はずれの大きな坂をゆっくりと下る、体は限界に近いのにこの時間がもっと続いて欲しいと思う。
坂は僕たちを容赦なく歩き続かせる。それに抗するように一歩一歩踏みしめて歩く。
20:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:49:22.52 ID:68QvvrKK0
「それじゃあライラさん、さようなら」
「それでは男さん、また今度でございます」
21:名無しNIPPER[saga]
2018/07/15(日) 00:50:03.33 ID:68QvvrKK0
以上です。
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