151: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:10:52.62 ID:NdD66LHM0
――――――
人間、酔っぱらうと本性がでるものである。
152: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:11:21.59 ID:NdD66LHM0
切り出したのは、彼女からだった
153: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:12:15.28 ID:NdD66LHM0
「魔王を殺さないでいてくれる?」彼女は再び俺に問いかけた。それは既に質問というより懇願に近いものだった。
その問いに、俺は答えることができなかった。
154: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:12:42.69 ID:NdD66LHM0
「魔王が……いえ、魔物がそんなに憎いのね?」
155: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:13:10.40 ID:NdD66LHM0
「それに関しては、何の説明もなく連れて来る遊び人が悪いじゃないか」
「突然、目の前に魔王によく似た男がいたんだぞ。俺が何年、魔王を追い続けてるか知っているのだろう?」
156: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:13:38.03 ID:NdD66LHM0
譲歩はしている。
かつての勇者なら、理由がなければ出会った魔族に手心を加えるなんてなかった。
157: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:14:08.91 ID:NdD66LHM0
ほんのジャブ程度の質問のつもりだった。俺の努力を顧みない彼女に対してのほんの意趣返しだったのだ。
本当のところは、彼女が魔王を追っている理由などどうでもいい。
158: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:14:37.59 ID:NdD66LHM0
「君の名は」
159: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:15:05.11 ID:NdD66LHM0
「千鳥足テレポートも覚えた。もう二人で飛ぶ必要はない」
160: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/07(日) 14:15:32.55 ID:NdD66LHM0
彼女の怒りが頂上へと達するその瞬間、まるで「私のことを忘れていませんか」と言わんばかりにマスターがグラスを二つ差し出してきた。
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