31:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:15:43.10 ID:+EtVRVLso
……花子はまだまだ、恋愛のこととかはよくわからない。そういうのはきっと経験のある櫻子の方がよくわかってる。
でも今の櫻子が、誰に見られても恥ずかしくない恋愛をしているとはどうしても思えなかった。後ろめたい何かを感じる。
この人は櫻子のことが大好きで、告白までした。櫻子もそれをわかってる。
32:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:16:09.70 ID:+EtVRVLso
花子「櫻子はひま姉のところに戻れるかわからなかったから、きっぱり振れなかったんでしょ!? ってことは櫻子、もしも転校できてなかったらこの人と付き合おうって思ってたんでしょ!?」
櫻子「はぁ!? 思ってないよ!」
花子「ならちゃんと断ればよかったはずだし! 結果的にひま姉のところに戻れたから、今になって冷たい対応をとって、それで諦めてもらおうとするなんて……!///」
33:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:16:44.66 ID:+EtVRVLso
〜
ちゅんちゅん……
34:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:17:13.78 ID:+EtVRVLso
誰もいないテーブルを眺める。去年はここに、せっせと勉強する櫻子の姿があった。
ここで一緒に宿題をした。一緒にごはんを食べた。櫻子はもくもくと頑張っていたけど、話しかければいつだって答えてくれた。
花子の友達の話も聞いてくれた。櫻子の学校の話もしてくれた。ひま姉との昔話に花を咲かせた。撫子お姉ちゃんに一緒に電話をかけたりもした。
35:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:17:46.15 ID:+EtVRVLso
花子「…………」
時計を見ると、もう起きた時からだいぶ経っていた。ぼーっとしているだけで時間はどんどん過ぎていく。
36:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:18:46.52 ID:+EtVRVLso
〜
*
櫻子とどこか遠くに出かけるのはどれくらいぶりだろう。
37:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:19:16.88 ID:+EtVRVLso
向日葵「何でも相談しなさいな。大学でもそんな感じで説明聞いてたら、せっかくこうして来てるのにほとんど頭に入らないですわよ?」
櫻子「…………」
向日葵「……どうしたの? 大学のことで不安があるとか?」
38:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:19:44.52 ID:+EtVRVLso
櫻子「花子、ってさ……」
向日葵「?」
櫻子「ほんと……いい子だよね」
39:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:20:56.47 ID:+EtVRVLso
〜
*
花子「……?」
40:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:21:24.36 ID:+EtVRVLso
じりじりと暑い空の下、お姉さんはみるみる元気をなくしていった。
ごまかすことはできないと何となくわかったのか、急にさびしそうな顔になった。
41:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:22:12.20 ID:+EtVRVLso
〜
近くにあった公園の日陰のベンチで、お姉さんと花子は並んで座った。
「ちょっと待っててね」と言うと、自販機でつめたいお茶を買ってきてくれた。走った後でものすごく喉が渇いていたので、ありがたく受け取ってすぐに飲む。
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