38:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:19:44.52 ID:+EtVRVLso
櫻子「花子、ってさ……」
向日葵「?」
櫻子「ほんと……いい子だよね」
向日葵「は、はぁ……? どうしたんですの急に、あなたがそんなこと言うなんて」
櫻子「ううん……そう思っただけ。私の妹とは思えないくらい、いい子」
向日葵「……それはつまり、あなたは花子ちゃんよりも悪い子ってことですの?」
櫻子「…………」
電車が刻一刻と目的地に近づく中、櫻子はまた黙り込んでしまった。
なんだか今回は、今までの些細な姉妹喧嘩とは違う気がした。ついこの前まで仲良かったはずだから突発的に起こったことには違いないだろうが、花子ちゃんのことでここまで思いつめる櫻子は今まで見たことが無かった。
向日葵「もうすぐ乗り換えですわね。荷物まとめましょ」
櫻子「うん……」
向日葵「次に乗るのは何線でしたっけ。えーっと……」
櫻子「花子って……もしかして、向日葵のことが好きだったのかな……」
向日葵「…………え?」
肘掛けに頬杖をついたまま、櫻子は急にそんなことを言ってきた。
櫻子がここで言う「好き」は……人間的に好きという類のものではないのだろう、きっと。
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