128:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:27:31.37 ID:hojLDG6p0
ああ、これが神威か。いやー、アイヌ美人とはまさにこのことか。あー。
「んじゃ、あたしからは、このド田舎娘のいそなみんを紹介してあげるわ」
谷風は神威の影に隠れていた三つ編みでツインテールの艦娘をひっぱってくると、私の前に持ってきた。人見知りなのか、とてももじもじしている。
129:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:28:26.53 ID:hojLDG6p0
神威はそういうと、籠の中からA3サイズの立方体のダンボール箱を出して私に渡す。
い、意外と重い。こんなものを宇和島からここまで持ってきてくれたのか……。
磯波も肩かけから書類を出すと、妹にそれを渡した。
130:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:30:10.97 ID:hojLDG6p0
***
それから四日間は、妹と谷風は毎日宇和島と五神島の中間地点である戸島近海で猛特訓を行った。
131:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:30:54.47 ID:hojLDG6p0
「五月雨、どこにいるんだ? 宇和島基地の谷風が五月雨と演習したいってよ」
「とっ、と、トイレですっ!! 谷風ちゃんの事は分かりましたから先に行ってて下さい! あとで、工廠前で会いましょう!!」
「あっ、ああ、そうだったのか。すまなかった……。分かった。先に下に降りてるよ」
132:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:32:43.05 ID:hojLDG6p0
「おー、あれが五月雨中尉か、凛としておるなっ!」
谷風は五月雨に手を振る。五月雨はそれに気付くと作ったように笑って手を振り返した。私は、五月雨の方へと駆けて行った。
「すまん、さっきはトイレ中なの知らなくて……。谷風と演習してくれるか?」
133:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:33:55.17 ID:hojLDG6p0
その後、五月雨はすたすたと工廠の中へ入り、艤装の装着をし始めた。
私は五月雨が投げつけた耳栓四つを拾い上げる。
耳栓を見ると、二つは「犬」、もう二つは「ねずみ」と小さくボールペンで書かれているのを確認した。
134:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:36:30.81 ID:hojLDG6p0
「んでは、審判はこの五神島泊地司令少佐が行う。戦闘時間は十五分、範囲は約一海里四方とする。あと、レーダーにフィールドの座標を入れておいたから、フィールド外枠の0.2海里手前まで接近すると無線の短信音で知らせるよう設定してある。あとは何時もの演習通りである」
「……司令、漁船が近くにいますが大丈夫ですか?」
「あー、ありゃあ、大丈夫。一海里以上は離れているよ。それにあたしゃあ逃げるつもりはないからね。常に五月雨中尉の0.3海里以内で戦う覚悟よ」
135:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:37:37.69 ID:hojLDG6p0
「演習開始!」
直後、谷風は五月雨に向かって疾風の如く突っ込んでいった。
そして、谷風は有無を言わず神速の突撃を加えながら連装砲を発射する。
136:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:38:44.91 ID:hojLDG6p0
「いやぁ、五月雨中尉は強い。でも本気じゃないのが残念。あたしはもっと五月雨中尉に動いて欲しいんだけどね……」
「戦では体力消耗しない様にできる限り動かないのが基本だから、無駄な動きをしていないだけ。もちろん、避けることに関して言えば私も本気ですよ。谷風ちゃんの砲撃は正確だから、ちょっとでも気を抜かしたら当たっちゃうよ」
「くぅう、そう言ってくれると有難い。でも、あてなきゃ意味がない!」
137:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 17:40:52.02 ID:hojLDG6p0
と、谷風の無線から短信音が響く。谷風は左旋回を始めた。加えて、速度も落ちている。
それを五月雨は見逃さず、旋回中の谷風を後方から狙い撃ちながら、距離を狭めていった。
「あいたっ、ももに当たりやがった!」
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