ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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6:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:10:11.29 ID:laxrmAmeo
入学式を前に緊張するかしないか。どちらが普通かはわからないけど、
七重は前者に憧れていて、それが果たせなかったらしい。
ムスッと唇を突き出して、幾分ひび割れたアスファルトを見つめながら歩を進めている。

確かに、あのおじさんとおばさんなら何にせよ「普通」の反応はしないだろうし、七重も
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:15:06.38 ID:laxrmAmeo


さすがに今度は、七重と離ればなれの組になるんじゃないかと覚悟していたのだが、
さいわいわたし達二人はまた同じクラスだった。

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:19:14.62 ID:laxrmAmeo
こういう時、何か打ち込むものがないと自分の説明とはしづらいものである。
前の席の子がよろしくお願いしますと話し終え、拍手で一区切りつく。
わたしは席を立った。仕方ない。

サキ「東中学から来ました小坂幸です。よろしくお願いします。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:23:16.85 ID:laxrmAmeo


ともあれ、慌ただしい4月が過ぎ、ゴールデンウィークも明けた。
高校生活も暇は無いながら、良く言えば落ち着いた、悪く言えば単調に巡るある日。

以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:27:18.59 ID:laxrmAmeo
ところで、この高校に入学してよかったのは、徒歩で通学できること。
坂道続きなのが難点だが、それほど苦にもならないし。

それに、坂の途中から近くにある母のお墓にも足を運びやすいのだ。
今日はわたしの誕生日。そして、母の命日でもある。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:31:20.03 ID:laxrmAmeo
やれやれ、まだ気づいてなかったか。

サキ「一言でいうと、あなたとわたしじゃ頭の出来が違うの。
   中学の時は同じ成績だったから気づかなかったかもしれないけど、
   ナナはわたしより相当頭がきれる、って思ってたよ」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:35:23.08 ID:laxrmAmeo
七重「じゃあ、また明日ね」

サキ「うん。また明日」

スーパーでの買い物を一緒に済ませ、七重の家の前で別れた。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:39:24.54 ID:laxrmAmeo
空が黒かった。

突然夜になってしまったのか、と一瞬だけ思い、すぐに違うと分かった。
星がない。月も雲もない。新月の晩だって星は出てるはずなのに、
ただ漆黒の闇だけが天に広がっている。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:43:25.83 ID:laxrmAmeo
声につられて振り返ると、
ダボッとした安っぽいTシャツに七分丈のジーンズをはいた少年が立っていた。

乱暴な口のきき方とは裏腹に、田舎で道に迷った人へ問うた返答を気長に待つような、
くりっとした黒目がちな大きな瞳に温かさを感じる。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:47:29.20 ID:laxrmAmeo
少年は膝をついて、クレーターのような穴の中に倒れている男を抱き起こしていた。
え、潰されたはずの女は?

確かに地面と巨人のこぶしの間に挟まれる瞬間を目撃したが。
道路の陥没したような窪みには女の影も形もない。
以下略 AAS



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