ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/14(日) 15:15:06.38 ID:laxrmAmeo
さすがに今度は、七重と離ればなれの組になるんじゃないかと覚悟していたのだが、
さいわいわたし達二人はまた同じクラスだった。
わたしと七重は幼稚園からずっと同じクラスだ、と初めて聞く人は驚くのだけど、さらに
「席もほぼ前後左右で隣になってるよね」、と七不思議ネタ的に語る者がいたりするから、
驚きを通り越して何かウラ事情があるのではないかと勘繰られたり、
この世ならぬものに触れたような顔をされたりする。
当のわたし達はというと、不思議ではあるがただこの幸運に感謝している次第である。
体育館での入学式が終了すると(七重は既に校歌の歌詞をばっちり覚えていたらしい)、
お互いまだ見知らぬクラスメイトの皆と、一年五組の教室に入り、それぞれの席につく。
同じ中学出身どうしがちらほらお喋りしているほかは、
微妙に大人しい空気が教室内に漂っていた。
わたしの後ろの席の七重が声をかけてきたとき、教室の前の方の引き戸を開けて、
落ち着いた雰囲気の中年の男性が入ってきた。
が、教壇では打って変ってクラス中に響き渡る大きな声で挨拶され、
遅れ気味に皆が挨拶を返す。
その、岡部という担任となる先生は、ごく手短に自分が体育教師であること、
なんでも言い合えるクラスにしていきたい、ということを話され、
それから多少詳しく、顧問をしているハンドボール部について、
競技の魅力と部員不足なので入部希望者を大いに募っていることを力を込めて説明された。
この説明にもう少し耳を傾けていればどうだったかな、と思うことがあるが、
まあ……わたしはそうはしなかったわけである。
そして、一人一人が順番に立って自己紹介していく段になった。
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