ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 15:23:16.85 ID:laxrmAmeo


ともあれ、慌ただしい4月が過ぎ、ゴールデンウィークも明けた。
高校生活も暇は無いながら、良く言えば落ち着いた、悪く言えば単調に巡るある日。

七重「ねぇ、サキは何か部活入るの?」

サキ「うーん、どうかなあ」

そういえば、中学の時からわたしは部活動というものに入部したことがない。
七重も、いわゆる帰宅部というやつだ。
入らない理由なんて聞かれるのが不思議なのだが、あえて答えるなら二つある。

まず特に好きなことがない。

もうひとつは、家事が結構あるから。
学校の帰り道にスーパーに寄って、晩ご飯の買い物をしていく。
家に帰ってからも洗濯物の取り入れや掃除、夕食の準備等あるので、
部活なんて面倒くさくて出来たものではない。
まあ最初の理由の方が大半かな。

七重はというと、一緒に涼宮家の晩ご飯の買い物をしたり、
時々わたしの家に泊まりに来る日は二人で献立を考えたりしている。

振り返ってみれば、物心ついた時から七重のお母さんに連れられて買い物したり、
一緒に料理したりの延長で、自然と今のようになっていた。

七重は色々特技があるし、家事にそこまで時間を取られることもない。
だから何か部活動に入ればと勧めたことがあるが、
「こうしている方が楽しい」と言われればそれ以上わたしから言うこともない。

たまに断り切れなかった各クラブの代役を引き受けたりして、
その度に大いに貢献しているが、本人に継続して特定の部活動をする気が無いのである。

七重「サキ足が速いのに。クラス対抗リレーだっていつもアンカーで走るじゃない」
サキ「でも走るのが好きってわけじゃないから」

わたしが唯一七重と互角程度なのは走ることかもしれない。

小さいころから野山を一緒に駆け回って培った心肺機能の賜物だ。
自分から名乗り出るわけではないのに、
体育大会のリレーでは主に七重からアンカーになるのを薦められる。
任せられると責任を感じていつも以上に頑張ってしまう面はある。

それはともかく結局、七重はまたもったいないことに、
わたしと同じく部活に入らず、こうして一緒に下校しているのだ。


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