ハルヒ「古泉くんの子どもだったらあんな放蕩息子に育ってないわよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/14(日) 15:39:24.54 ID:laxrmAmeo
空が黒かった。
突然夜になってしまったのか、と一瞬だけ思い、すぐに違うと分かった。
星がない。月も雲もない。新月の晩だって星は出てるはずなのに、
ただ漆黒の闇だけが天に広がっている。
なにより、今歩いてきた道の電灯はぼんやりついているものの、
どの家にも明かりが灯っていない。
それにもかかわらず、空の下にぼうっと浮かび上がるように無人の町並みが続いている。
そう、人がいない。車も通らない。風もなく、何も音がしない。
夢ではない。あまりに五感が明瞭だ。
しかし、すぐにそう思いたくなることになった。
数軒先の家の門からフラフラと、白い服の女が出てきて、
道の真ん中でゆっくりとこちらを向いた。
垂らした長い髪が顔を覆っている。
刷り込みなのか本能なのか、一目で分かる。ヤバい。佇まいが余りにもそれだった。
縮み上がるような恐怖を感じる。なぜこんな郊外で都市伝説なんだ。
あと、奇妙なビデオを見た覚えはないぞ。
間違えてたら悪いけど、と振り返って走り出そうとしたら、目の前にいた。
瞬間移動はナシでしょ!
これはパターンに入っている。もう一回振り返ったら必ずまた目の前にいるはずだ。
足には多少自信あるけど、買い物袋を振り回しながら超短距離シャトルランはしたくない。
わたしが後じさりする。
女がわたしの歩幅より大きく、一歩間合いを詰める。
わたしがまた後じさりする。
女が、乗っていたマンホールの蓋ごと勢いよく跳ね飛ばされ、
五十メートルは先の家の屋根まで放物線を描いて衝突し、
地面まで転げ落ちていくのが見えた。
茫然としているわたしに、
「おいおい、どういうことだよ」
その少年は呆れたような声で私に呼びかけてきた。
「俺が相手をする時は閉鎖空間に機関の人間は来ないはずだろ」
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