408:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:25:06.76 ID:Nkr8DRMT0
「俺には昔、真一って言う名前の一個上の兄貴がいたんです」
「兄貴は小さい時から...なんていうのかな、とにかく乱暴でした」
「小学生の頃から見境なく誰にでも暴力を振るう...その、粗暴というか」
409:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:25:42.72 ID:Nkr8DRMT0
「君と、その城戸さんのお兄さんはどんな関係だったんだい?」
まず最初に口を開いたのは満だった。
「.....」
410:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:26:13.75 ID:Nkr8DRMT0
「はい....」
絞り出すように神崎優衣は香川の問いに返事を返した。
411:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:26:47.78 ID:Nkr8DRMT0
「私は十数年前に死にかけ、一度命を落としたの」
「お兄ちゃんは本当に嘆き悲しんだんだ」
「未来を見る力、厳密に言えば少し違うけど」
412:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:27:37.42 ID:Nkr8DRMT0
同じ未来を知る事が出来るという能力であっても、ある一つの未来を
垣間見れるだけなのか、それともこれから起きうるある一つの結末としての
未来を予知できる能力なのか。それだけでも香川達が直面する事態は
413:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:28:49.81 ID:Nkr8DRMT0
「では、ミラーワールドに貴方達兄妹はある程度干渉できる」
「例えば、ミラーモンスターを創造し、それを使役したり」
「時間を巻き戻す等の主催者権限を持つ存在」
414:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:29:37.78 ID:Nkr8DRMT0
要領を得ない優衣の話を簡単にまとめると以下の通りになる。
ミラーワールドの自分と融合する前の優衣は城戸真司と出会っていた。
そして両親からの虐待を受け続け、死んでしまった現実世界に生きる
415:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:31:18.54 ID:Nkr8DRMT0
「神崎さん。俺はあんたの言ってることを信じることにするよ」
香川と真司と満の三人が黙りこくる中、仲村創だけが神崎優衣との
会話を続けていた。
416:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:32:48.18 ID:Nkr8DRMT0
「兄貴....」
真司の顔が悲痛な表情を浮かべる。
たとえどんなに乱暴な兄だったとしても、真司に対しては暴力を振るう
417:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:33:30.92 ID:Nkr8DRMT0
「佐野君。鏡に映ってる景色とミラーワールドは似て非なるものなのよ」
「鏡に映ってる景色はあくまでも、この世界の有り様を反映しているだけ」
「ミラーワールドはこの世界と隣り合う世界の狭間の領域」
418:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:34:02.04 ID:Nkr8DRMT0
「たとえ、この並行世界にいる神崎君を倒しても意味は全くない」
「我々の最後は有り得た筈の一つの世界の結末。そういう事ですか」
「並行世界ではなく、単一世界の話であればまだ救いはあったものの...」
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