412:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:27:37.42 ID:Nkr8DRMT0
同じ未来を知る事が出来るという能力であっても、ある一つの未来を
垣間見れるだけなのか、それともこれから起きうるある一つの結末としての
未来を予知できる能力なのか。それだけでも香川達が直面する事態は
大きく変わってくる。
しかし、神崎士郎の試みも最初から順調というわけではないようだ。
頭の中の自分が囁いたその言葉に、思わず香川の顔に笑みがこぼれた。
「すいません。神崎さん、お話しの続きを聞かせて頂けますか」
思考の堂々巡りに突入しようとしている自分に気が付いた香川は、
おっかなびっくりな表情で自分を見つめている優衣に話の続きを促した。
「はい。じゃあ、続きを話しますね」
「お兄ちゃんは、その力を使って私が死ぬ未来を見ちゃったんです」
「お兄ちゃんが言うには、その...私は親の虐待で命を落としたそうです」
「でも、未来を見て変えられるだけ神崎士郎は頭いいんでしょ?」
「だったらなんで、ライダーバトルなんて面倒臭い事するんだよ」
満の指摘に優衣はこう切り返す。
「その力を以てしても、どんな手を使っても私の死は回避できなかった」
「でも、お兄ちゃんは私に仮初めの命を与える事に成功したの」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!何が何だか、俺には分からないよ」
あまりにも突拍子もない真実に困惑を隠せない真司だったが、優衣は
そんな真司の抗議を聞き流し、どんどん話を進め始める。
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