408:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:25:06.76 ID:Nkr8DRMT0
「俺には昔、真一って言う名前の一個上の兄貴がいたんです」
「兄貴は小さい時から...なんていうのかな、とにかく乱暴でした」
「小学生の頃から見境なく誰にでも暴力を振るう...その、粗暴というか」
「一歩間違えれば浅倉みたいになるような、危ない人間でした」
「でも、分からないんですけど、真一は俺だけを例外扱いしていました」
「お前は俺の弟だ。だから大切にする。手は上げない」
「一度だけ兄貴とケンカした時に、兄貴からそう言われました」
忘却の霞がかかった記憶をたぐりながら、真司は真一がどのような
末路を辿ったのかを語り始める。
「俺が中三の時、兄貴は刃物で心臓を一突きにされ、命を落としました」
「兄貴に恨みを持つ連中に、兄貴に間違われた俺を庇ったからです」
「俺もその時に頭をバットでぶん殴られ、意識不明の重体になりました」
「俺が兄貴について思い出せるのは、ここまでです」
「なんで兄貴がライダーになったのかまでは、検討がつきません」
真司の持つ情報だけでは、まだ不十分だ。
そう、真司を除く三人は考えた。
何故真司の兄がリュウガとなり、神崎士郎に手を貸しているのか?
そして、その全てを知っているたった一人の証人が、目の前に座る
神崎士郎の妹なのだ。
神崎士郎に介入される前に是が非でも、優衣から情報を引き出せる
だけ引き出さなければならない。
そう判断した三人は、焦りを押し殺しながら優衣に対していくつかの
質問を開始した。
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