407:名無しNIPPER[sage]
2017/09/26(火) 21:24:28.41 ID:Nkr8DRMT0
第二十六話 過去と今と未来
「優衣ちゃん!」
まるで見計らったかのように自分の部屋に真司が飛び込んできたのは、
真一がミラーワールドへと姿を消してから五分後の事だった。
「な、何?真司君、この人達は一体誰なの?」
自分の部屋にずかずかと入り込んだ三人の見知らぬ男に気後れしていた
優衣だったが、真司の口から蓮と手塚が既に命を落としている事と、
これ以上のライダーバトルの長期化を防ぐ為、香川とその仲間の下で
真司がミラーワールドを閉じるべく動いている事を聞いた事により、
やはり自分は生きていてはいけない存在なのだと改めて自覚した。
「ああ。だから優衣ちゃん。ミラーワールドについて知っている事を」
「うん。いいよ。教えてあげる。だけどね」
「ミラーワールドについて教える前に真司君に聞きたい事があるの」
「聞きたい事って?」
「貴方のお兄ちゃんの事、真一君の事を覚えている?」
真一という言葉が優衣の口から飛び出した時、真司は嫌悪感も露わに
露骨にその話題を避けようとした。
しかし、香川は真司が避けようとした話題について、リュウガという
存在に迫る核心部分を語るように強要した。
「城戸君。我々には情報が必要なんです」
「神崎士郎の牙城を崩すには、まずリュウガの攻略が必須です」
「お願いです。どうか、教えて下さい」
「...わ、分かりましたよ。でも、あまりいい話じゃないですよ」
そう前置きした真司は、渋渋ながら自分と真一の過去について訥々と
しゃべり始めたのだった。
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