175: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:32:04.70 ID:n9gHiMCwO
離れたところにいる『ひとりめの生徒』が、ぷいと顔を横に向けた。
ミュウツー『……悪かったな』
176: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:33:44.88 ID:n9gHiMCwO
無論よく見れば人間ではなく、薄汚れたダゲキが腰を下ろしているのだった。
小児向けの文字の本と首っ引きで、一心に画用紙に向かっている。
177: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:36:46.95 ID:n9gHiMCwO
ミュウツー『どうした』
アロエ「……あ、いや、うん」
178: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:38:26.73 ID:n9gHiMCwO
アロエ「眠くないのはいいけどさ、無理するのは駄目だからね」
アロエ「……キミたちは眠くないの?」
179: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:40:00.97 ID:n9gHiMCwO
ミュウツー『お前の膝で眠そうにしているそいつは、今日を楽しみにしていたのだ』
ミュウツー『普段のそいつからは想像しにくいのが、正直なところだが』
180: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:42:54.82 ID:n9gHiMCwO
アロエ(年の功ってやつかな)
アロエ(経験の多寡は、物事に対する予測の精度に直結するわけだからね)
181: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:44:57.77 ID:n9gHiMCwO
アロエ「凄いなあ」
アロエ「キミは、そういうところを登るのがずいぶん上手なんだね」
182: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:46:57.20 ID:n9gHiMCwO
仕事を任されたヨノワールは、傍目にもわかるほど喜んでいる。
慌てふためいて周囲を見回し、背後の畳まれたシートを見つけた。
183: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:49:43.16 ID:n9gHiMCwO
ミュウツー『私には今、どうするか決めかねていることがある』
アロエ(うん)
184: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:52:16.09 ID:n9gHiMCwO
響いてくる頭の中の声は、あくまで真剣だ。
ふざけて、わざと大袈裟に言っている気配はまるでない。
185: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:53:57.77 ID:n9gHiMCwO
ミュウツー『考えるのをやめる……か』
ミュウツー『それもいいかもしれないな』
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