183: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:49:43.16 ID:n9gHiMCwO
ミュウツー『私には今、どうするか決めかねていることがある』
アロエ(うん)
ミュウツ―『その選択肢はひとつ……いや違う、ふたつだ』
アロエ(それを選ぶか、選ばないか、ってこと?)
ミュウツー『そうだ』
ミュウツー『私は、「そうしたい」とは思わないが、「そうすべき」だと思う』
アロエ(「そうしない」理由は、自分でわかってるの?)
ミュウツー『……どうにも気が進まないのだ』
アロエ(そう、それは困ったねえ)
アロエはシートの片隅に座り、新しい友人たちにも、席につくよう示した。
顔を見合わせ、三匹のポケモンたちがおそるおそるシートに腰を下ろす。
座ってからも背後をちらちらと見ている。
ただひとり輪に加わらない友人を、彼らは気にかけているのだった。
アロエ「大丈夫、あの子は、あとで食べるって」
アロエ「みんなの前で食べたら、あたしにまで顔が見えちゃうからね」
そう言い訳すると、彼らはなるほどと納得した表情を見せた。
互いに目配せし、また手元のきのみに視線を戻している。
それがおかしく思えて、アロエは小さく笑った。
アロエ(どうして、その選ぶべき道を、キミは選べないんだろうね)
アロエ(気が進まないのは、どうしてだと思う?)
ミュウツー『……なぜだろう』
ミュウツー『私は……私がそう選択することで、事態は変わるはずなのだ』
ミュウツー『今よりは、少なくともいい方向に』
ミュウツー『少しでも早い方がいいのはわかっている』
アロエ(キミにとっては、とても大事なことなんだね)
ミュウツー『私にとっては、な』
アロエ(でも、みんなには相談したくない話なんだ)
ミュウツー『そうだ』
ミュウツー『これは、私ひとりで考え、結論を出さなければならないことだからだ』
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