181: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/03/28(火) 00:44:57.77 ID:n9gHiMCwO
アロエ「凄いなあ」
アロエ「キミは、そういうところを登るのがずいぶん上手なんだね」
ジュプトルは気恥ずかしそうに首を縮め、鼻柱を掻いた。
照れ隠しなのか、意味もなくきょろきょろしている。
よっこいしょ、と呟きながらアロエも立ち上がる。
エプロンをはたき、室内をぐるりと見回した。
ぼんやりこちらを見上げていたダゲキやヨノワールと目が合う。
アロエ「ほら、キミたちもちょっと手を止めて、ひとやすみするよ」
アロエ「勉強熱心なのはいいけど、ちゃんと脳に栄養もあげなきゃね」
ふたりが顔を見合わせた。
しばし視線を交わし、ふたりは筆記用具を置いた。
手の空いたジュプトルも、ちょうど彼らの傍らに辿り着いたところだ。
ヨノワールの表情はよく読み取れないが、ダゲキは目に見えて名残惜しそうだった。
アロエ「ダゲキくんは、まだ続けたかった?」
ダゲキは黙って頷く。
使いかけのままの画用紙とクレヨンを振り返っている。
アロエ「根を詰めると、それはそれでよくないよ」
アロエ「休憩したら、また続きをやればいいじゃない」
アロエ「いろいろ、キミたちにもお手伝いしてほしいしね」
足元のジュプトルが小さな声で唸ると、ダゲキもようやく納得してこちらを向いた。
アロエは安心して、ヨノワールに目を向ける。
なにか、期待を込めた目でこちらを見ている気がした。
『手伝い』という言葉に反応したのかもしれない。
アロエ「そうだねえ、力のありそうなキミには、その青いシート運んでもらおうかな」
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