95:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:01:36.27 ID:XVB8s0iW0
その効果は誰しもが想像した以上だった。
半分食しただけでも彼の武力はアルゴサクスと同等なまでに昇華し、
加えてOMNEたる『創造』の力もより完璧かつ強大に。
もはやこの時点でも
96:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:02:06.29 ID:XVB8s0iW0
ただし、その原理を理解していたのは
当時はジュベレウスらオリジナルOMNEたちのみであり、
こうした果実の詳しい原理を理解していたのも
ムンドゥス自身含めて魔界にはいなかった。
97:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:02:32.99 ID:XVB8s0iW0
魔界における全ての主導権を掌握したムンドゥスは、
瞬時に次なる行動に移った。
まずはクリフォトの大樹をことごとく刈った。
己につづく『果実』獲得者の出現を防ぐために。
98:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:02:59.35 ID:XVB8s0iW0
こうして侵犯者たちの新序列が定まった時点で、
魔界におけるムンドゥスの覇は事実上確定した。
残る下々の平定など彼にとって片手間でも易かった。
99:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:03:45.30 ID:XVB8s0iW0
15a 魔界の動向 頂点の者たち
こうして魔界はムンドゥスのもと統一された。
ただし平和が訪れたわけではなかった。
100:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:04:16.11 ID:XVB8s0iW0
反乱が発生したとき、魔帝はまず
反乱者が力と自信を蓄るのを静かに待った。
そして自ら挑戦してきたところで、ようやく魔帝は力を見せつけて、
高ぶっていた反乱者の闘志と自信を粉砕した。
101:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:04:42.55 ID:XVB8s0iW0
こうした魔帝の趣向は、魔界の価値観からしても外道とされ、
この世界においてですら彼は暴君と呼ばれたほどだった。
しかしそのような憎悪は魔帝をより喜ばせるだけだった。
102:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:05:09.76 ID:XVB8s0iW0
この魔帝に次いで権勢を振るったのは、
やはりアルゴサクスである。
彼がムンドゥスから攻撃を受けず、
さらには魔界第二の地位を得ていた理由は、
103:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:05:40.39 ID:XVB8s0iW0
こうしてアルゴサクスは、
魔帝から魔界のほぼ半分にも相当する領域を与えられ、
その権勢を振るうこととなった。
これは傍目からすると大変な大盤振る舞いであったが、
やはりアルゴサクスにとっては屈辱的であった。
104:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:06:07.08 ID:XVB8s0iW0
ただし大戦力ではあるも、やはり魔帝軍との差は歴然であり
この明らかな劣等もまた覇王の不満を募らせるものであった。
魔界半分を手中にしながらこうまで配下の差があったのは、
やはり魔界頂点たる魔帝のほうが人気があったために
105:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 01:06:33.15 ID:XVB8s0iW0
一方、スパーダの日常は、
魔帝や覇王とはまた異なるものだった。
その性格や武技から最強の魔界騎士、あるいは魔剣士とも呼ばれた彼は、
己の欲求に忠実という点では同じだったものの、
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