800: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:30:36.30 ID:7SptLiMdo
土御門「ま、そういうわけだから、ブロックの野望を打ち砕いて計画の流出を未然に防いだ、オレたち『グループ』へ莫大な報酬が入ったわけだ。報酬という形を取ってはいるが要するに口止め料だな。計画を口外するなっていう」
土御門「さらに言うなら、おそらくこの計画は結標を追っていた他の暗部組織も掴んでいたはずだ。連中も同様にそれなりの口止め料はもらっているだろうよ」
801: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:31:36.50 ID:7SptLiMdo
その名前を聞いた彼の頭の中に真っ先に浮かんだのは、統括理事会の一員である老人の顔ではなく、一人の女の顔だった。
一方通行は口の端を歪める。
802: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:32:10.62 ID:7SptLiMdo
美琴「――ほんとアンタって馬鹿よね。せっかく黒子たちが協力してくれてたってのに、最終的には一人で突っ走ってそんな大怪我負ってるわけだし」
上条「……悪い」
803: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:32:53.41 ID:7SptLiMdo
禁書「とうま? 今の今まで一体どこ行ってたのかな? お昼ごはんの材料を買いに行くって言ったっきり全然戻ってこないし」
804: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:33:34.17 ID:7SptLiMdo
禁書「もしかしてとうま、私がひもじい思いをしている中、とうまだけこんな高そうで美味しそうなものを食べていたのかな?」
805: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:34:03.11 ID:7SptLiMdo
美琴「ほいじゃ、またねー……ん?」
806: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:34:53.84 ID:7SptLiMdo
とある病院の個室。窓を半分開けた室内には、温かい春風が緩やかに流れている。
起き上がったリクライニングベッドに背を預けながら、結標淡希はカエル顔の医者に言われたことを思い出していた。
807: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:35:24.74 ID:7SptLiMdo
結標「まさか貴女が私のお見舞いをしに来る日が来るとはね。一体どういう風の吹き回しかしら?」
黒子「勘違いしないでくださいます? 別にこれはお見舞いとかそういった類のものではありませんのよ? ただ様子を見に来ただけですの」
808: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:35:50.79 ID:7SptLiMdo
結標は先回りするように質問した。
記憶喪失していたときの自分がどういう交友関係を持っていたのかなんてわからない。
だから、目の前の少女と仲良くお茶をするような関係だったとしても、何らおかしくはない話だ。
809: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:36:25.61 ID:7SptLiMdo
黒子「……たしかにそうですわね。貴女の言う通りですの。わたくしとしたことがどうかしていましたわ」
結標「まあでも、しおらしい白井さんは見てて面白かったわよ?」
810: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:36:55.23 ID:7SptLiMdo
初春「え、えっと、あはは……」
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