結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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809: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:36:25.61 ID:7SptLiMdo


黒子「……たしかにそうですわね。貴女の言う通りですの。わたくしとしたことがどうかしていましたわ」

結標「まあでも、しおらしい白井さんは見てて面白かったわよ?」

黒子「そんなフォロー要りませんの!」


 ピコン♪
 

 突然携帯の通知音のようなものが鳴った。
 キィーキィー言ってた黒子の動きが止まる。
 スカートのポケットの中を探り、細長いスティック状の携帯端末を取り出した。
 どうやら彼女の携帯の音だったらしい。
 いくつか操作し、画面のようなものが出てきた。それを見た黒子が「あっ」と声を漏らした。
 
 
結標「どうかしたのかしら?」

黒子「ええ、貴女に会いたがっている人が居ましてね。その子からの連絡でしたの。ここに連れてきていたのをすっかり忘れていましたわ」

結標「へー、そんな物好きがいるのね。というか、今の今までずっと外で放置させていたわけ?」

黒子「そういうことになりますわね。ま、別にいいでしょ」


 黒子は画面を操作しながら話を流した。
 メッセージに対する返事でも送っているのだろう。
 
 
 ガララッ!!
 
 
 メッセージを送って五秒後くらいに病室のドアが勢いよく開かれた。
 ずんずんと力強い足取りで黒子と同世代くらいの中学生の少女がこちらへと歩いてくる。
 知らない学校の制服を着ているが、右腕部分にジャッジメントの腕章をつけていることから、おそらく白井黒子の同僚か何かなのだろう。
 頭につけている色とりどりの花々が飾られたカチューシャは、まるで花束をそのまま頭につけているようにも見えるほどの量だ。


??「ちょっと白井さーん! いくらなんでも待たせ過ぎですよ!? 悪いことして廊下に立たされてる生徒ですか私はー!?」

黒子「こちらが貴女なんかに会ってみたいなどという世迷い言を言う、頭がおか……女の子ですの」

??「無視して勝手に始めないでください! あと、さっきとんでもないこと言いかけませんでした!?」

黒子「気のせいですわ」


 いきなり入ってくるなり漫才のようなやり取りを始めた少女たち。


結標「えっと……」


 結標はそれに圧倒されながらも、あとから入ってきた花束みたいな少女を見ていた。
 視線に気付いた少女があたふたした感じになり、
 
 
初春「あっ、す、すみません、騒がしくして。申し遅れました、初春飾利と言います!」


 よろしくお願いします! と腰を直角くらいまで曲げてお辞儀をした。


結標「初春さんね、よろしく」


 つられて結標も軽く頭を下げた。
 二人は顔を上げ、しばらく見つめ合う。





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