805: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:34:03.11 ID:7SptLiMdo
美琴「ほいじゃ、またねー……ん?」
病室を後にしようとした美琴の視界にあるモノが映る。
それは部屋に備え付けられている棚に置かれているいろいろな種類のフルーツが入ったバスケットだった。
見るからにお見舞いの品だ。
美琴(私たち以外にも誰かがお見舞いに来てたのね)
もちろんこれは美琴のモノでもないし、インデックスが手ぶらでここに来たのは知っているから彼女のモノでもない。
つまり、ここにいる二人以外の誰か。
美琴(……一体誰が?)
ふと、美琴の鼻が甘い香りを感じ取った。おそらくあのフルーツ盛りから香ってきたのだろう。
だがその香りはフルーツのようなモノとは違うように思える。なぜなら、この香りがフルーツ類以外の何かということを知っているからだ。
美琴(蜂蜜の香り? どうしてフルーツ盛りからそんな香りが?)
見たところあのフルーツ盛りの中にはそういうモノが入っている様子はない。
ましてや、そういう系統の香りを発する果物など聞いたこともない。
しかし、美琴はその蜂蜜のような甘ったるいニオイに覚えがあった。
それは自分と犬猿の仲のような関係にある少女がまとっていたニオイとよく似ている気がした。
ははっ、と力なく美琴は笑う。
美琴「……まさか、ね?」
美琴はそう呟いて病室を出ていった。
上条「不幸だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
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