765: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:44:30.17 ID:2z6G7I5Go
美琴「……やっぱりその声、あのときのヤツと同じだわ。婚后さんを傷付けやがったクソ野郎とまったく同じ」
766: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:45:18.11 ID:2z6G7I5Go
美琴「ねえ。電磁波レーダーって知ってる?」
馬場「あが、あがが、がが、あば、ばばが」
767: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:45:57.71 ID:2z6G7I5Go
一方通行は体の力を抜いたように両腕を垂らし、背筋を曲げながら立っていた。
曲がっている背中から噴射するように飛び出した黒い翼は上へ上へと、核ミサイルにも耐える天井を突き破るように伸びている。
長さは何メートルあるのかわからないが、あの先にあるあらゆる障害物は粉微塵に粉砕されていることだろう。
768: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:46:30.00 ID:2z6G7I5Go
一方通行「――――」
769: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:47:34.91 ID:2z6G7I5Go
ダンッ!!
770: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:48:21.58 ID:2z6G7I5Go
一方通行『……ここはどこだ? 俺は何をしていた?』
771: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:49:15.24 ID:2z6G7I5Go
一方通行はもう一歩踏み出す。さらに歪む。
もう一歩踏み出す。また歪む。
772: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:50:14.90 ID:2z6G7I5Go
風斬氷華は『正体不明(カウンターストップ)』と呼ばれる少女だ。
その正体は、学園都市に住む能力者たちが無自覚に発する『AIM拡散力場』が集まり、人の形をとった集合体。
普段は『虚数学区』というAIM拡散力場が集合して出来た世界に住んでいる。
773: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:51:09.08 ID:2z6G7I5Go
具現体は顔をしかめた。自分の根幹を為す部分を否定されたような気がしたからだろう。
存在意義を揺らされた具現体は考え込むように口を閉じる。
風斬は畳み掛けるように、
774: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:51:42.00 ID:2z6G7I5Go
一方通行『コイツはあの女を傷付けやがった、痛み付けやがった、殺そうとしやがったァ!! クソみてェな理由でなァ!!』
一方通行『俺は排除しなきゃならねェ! 守るためにコイツを殺さなきゃいけねェンだ! コイツの存在そのものがあの女の存在を脅かしてンだよ! 俺が壊してやらなきゃ守れねェンだよォッ!!』
775: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/15(土) 23:52:13.40 ID:2z6G7I5Go
ふらふらとした足取りでも結標淡希は最短距離を進んでいく。黒い翼を持つ白い怪物へ向かって。
視界の端にいる金髪の少年が何かを言っているようだったが、今の彼女には何を言っているのかわからなかった。
それほど疲弊した少女は、歩きながらも考える。
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