高森藍子「加蓮ちゃんたちと」北条加蓮「生まれたてのカフェで」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:43:06.85 ID:mOMWMpAw0
「じゃあ私、先に入って藍子に知らせてくるから――」
と言ったら、看護師さんが左手で私の額をはたいた。
「った……。何よ」
以下略
AAS
4
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:43:38.79 ID:mOMWMpAw0
「かれんちゃん、かれんちゃん!」
一通り暴れた後、ようやく看護師さんの手から脱出したそーちゃんは短い歩幅を目一杯に駆使し、私の後ろへと駆け込んだ。
ぎゅー
以下略
AAS
5
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:44:06.86 ID:mOMWMpAw0
「…………」
私がそーちゃんへと笑い返してあげるのと、ほぼ同時に。
後ろから、くいくい、とロングスカートの端を摘まれる。あ、この格好はビターチョコ風コーデって私が勝手に呼んでるスタイルだよ。しっとりカカオ色のスカートを基本にして、アクセとか髪飾りとかも合わせていくの。ちょっぴりしっとり気味な大人の味。でも、こうしていると私もちびっこになっちゃった気分だから、少し失敗しちゃったかな?
以下略
AAS
6
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:44:36.88 ID:mOMWMpAw0
住宅地をお散歩すれば10秒に1回くらいは発見できそうな、どこにでもある外観の建物。真っ白な壁と、私のスカートよりは少し甘みのかかった色のドア。そんな建物にも両側のちびっこ2人は歓声を合わせて、今から訪れるクリスマス・タイムに胸を高鳴らせる。
私も、少しだけ楽しみになってきちゃった。
藍子によると、びっくりするほどじゃないけど色々準備してるみたいだし?
何が待ってるのかな、って思うと、気付いたら私が先頭に立ってドアノブを回していた。
以下略
AAS
7
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:45:06.83 ID:mOMWMpAw0
「いらっしゃいませ♪ 藍子のちいさな世界へ、ようこそっ」
髪の結び目をいつもより大きく作り、落ち着いた仕草に加えて普段より優しい声。
一応、お仕事扱いってことで目元と唇には軽いメイクを施している。おそらくだけど、この部屋のどこかには録画中のカメラが設置されている筈。と言ってもどこかに公開する予定もないみたいだけどね。
そんなナチュラルメイクは、前掛けに描かれた白ひげおじさんのイラストとトナカイ柄のスリッパによって、遠くから見ていたいと思わせる雰囲気を良い意味で台無しにしていた。
以下略
AAS
8
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:45:36.94 ID:mOMWMpAw0
ちびっこ'sの興味は壁際の飾り付けからレンガのインテリアへと移り、暖炉の形に組み立てられた中を不思議そうに覗き込む。お尻をふりふり揺らしながらどうにか入り込もうとするそーちゃんを、しろちゃんが一歩離れた位置からぼんやりと、だけどはっきり好奇心を表情に出して眺めていた。
「いつものカフェのマネ?」
「はい。やっぱり、思いつくのはいつもの場所でしたから……。あっ。店員さんには、真似してもいいですか? って、ちゃんと許可をもらったんですよ」
「いやそこは気にしてないから……。でも、こっち側はちょっと違う雰囲気だよね」
以下略
AAS
9
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:46:07.30 ID:mOMWMpAw0
「あたっ」
「加蓮ちゃんは、本当、すぐに自分の世界に入っちゃうんだから。藍子ちゃんも、苦労させられてるんじゃない?」
「……はいっ。実は、そうなんです。加蓮ちゃん、いつもマイペースで、自分の世界を大切にしていて――」
「それは藍子でしょうがっ」
以下略
AAS
10
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:46:40.30 ID:mOMWMpAw0
心の中でそう唱えていると……ジト目が、2人分。
だからなんで私の周りにいる人達はこう、Pさんもだし、最近はアイドル仲間もそうなんだけどっ。人が内心で思ったことを、簡単に見透かしてくるかな!
「そーちゃん、しろちゃん」
以下略
AAS
11
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:47:08.07 ID:mOMWMpAw0
□ ■ □ ■ □
以下略
AAS
12
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 20:47:37.79 ID:mOMWMpAw0
「…………」
あいこちゃん、という名前を聞き、しろちゃんが顔を上げた。半歩ほど前に出たと思ったら1歩下がり、私の足へとしがみつく。
「そうです!」
以下略
AAS
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