201:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:20:05.72 ID:GVB5f6680
「今日って大安だっけ?」
「ああ」
202:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:24:05.55 ID:GVB5f6680
憑き物。
改めて他人の口からそう表現されると、
何だか小気味好い気分がして、加蓮は小さく笑いました。
203:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:28:49.21 ID:GVB5f6680
分かりきった質問を投げ掛けるのも、プロデューサーの重要な役目でした。
両手に持っていた企画書を胸にそっと抱きしめて、
加蓮は抑えきれないと言わんばかりの笑みを零します。
204:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:35:35.15 ID:GVB5f6680
「……順番は逆だけどな。実を言うと、
そこに載ってるメンバーと担当には先に話をしてある。
みんな二つ返事どころか一つ返事だったぞ」
205:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:43:09.39 ID:GVB5f6680
◇ ◇ ◆
「やほ★ 元気してる?」
206:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:48:20.96 ID:GVB5f6680
「どう?」
「全体的に右回転が遅い。右足首、かばってるでしょ」
207:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:52:12.65 ID:GVB5f6680
加蓮がペットボトルの中身を半分ほど減らしたところで、
美嘉が口を開きました。
「昔さ、話したよね」
208:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:56:22.28 ID:GVB5f6680
「ホントの所、どーなの?」
「何が」
209:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 21:00:40.21 ID:GVB5f6680
頬を突っつかれて、加蓮はまた両手を挙げました。
「私ね、卯月になりたかったんだと思う」
210:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 21:10:45.96 ID:GVB5f6680
「あの娘を見て、分かった。
私……好きだからとか、やりたいからとか……
そんな理由だけで頑張れる人に、ただ憧れてただけだった」
211:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 22:07:14.07 ID:GVB5f6680
「ぜったい内緒だからね、卯月には」
「加蓮が莉嘉にアタシの秘密とか訊き出そうとしなければね」
307Res/234.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20