もしもし、そこの加蓮さん。
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205:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 20:43:09.39 ID:GVB5f6680

 ◇ ◇ ◆


 「やほ★ 元気してる?」

 「なんとかね」


自主レッスン中に顔を見せたのは美嘉でした。
買って来てくれたばかりらしいスポーツドリンクを勧める彼女に、
加蓮は笑って首を横に振ります。

 「ブレとか見てくれない?」

 「オッケー。任せて」


壁際で美嘉が見守る中、加蓮は意識を集中させました。
何度も繰り返したステップとターンを、それでもなお磨き上げます。

ガラスの靴を履いたって踊れるくらい、つま先の神経まで尖らせながら。


鋭さすら感じさせるブレーキをかけ、加蓮の動きが止まります。
忙しなく駆け巡っていた血液が息をつき、
代わりにやって来た疲労がそこかしこの筋肉を震わせました。


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