212:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 22:21:29.95 ID:GVB5f6680
◇ ◇ ◆
何かの拍子に窓ガラスが鳴って、加蓮はゆっくりと目を開きます。
213:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 22:44:01.47 ID:GVB5f6680
他の病室。
受付。
診察室。
214:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 22:45:10.43 ID:GVB5f6680
加蓮ただ一人を除いて。
215:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 22:46:09.49 ID:GVB5f6680
「――っ!」
216:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 23:27:57.87 ID:GVB5f6680
◇ ◇ ◆
現代の理論では、夢について判明している事実は多くありません。
217:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 23:40:32.93 ID:GVB5f6680
バースデーライブの長丁場をこなすため、
今の加蓮に必要とされているのは一にも二にも体力です。
218:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 23:51:32.22 ID:GVB5f6680
文字通り寝る間を惜しみ、加蓮は体力作りに励みました。
ライブ本番が近付くにつれて、
その分、他のメンバーとの合同レッスンも必要になってきます。
219:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:04:25.36 ID:7gnP6kF90
「加蓮ちゃん」
220:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:19:13.01 ID:7gnP6kF90
◇ ◇ ◆
プロデューサーから差し入れられた、紙コップのアイスココア。
両手で抱え、小刻みに揺れる水面を、加蓮はただじっと見つめていました。
221:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:29:15.35 ID:7gnP6kF90
加蓮の呟きに、プロデューサーは一瞬だけ、ほとんど泣きそうな顔になって。
それから何度も首を振りました。
「そうじゃない。叱りたい訳じゃないんだ、加蓮」
222:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:31:15.82 ID:7gnP6kF90
届く前に消えてしまいそうな言葉へ、二人は深く頷きました。
「笑いません」
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