217:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 23:40:32.93 ID:GVB5f6680
バースデーライブの長丁場をこなすため、
今の加蓮に必要とされているのは一にも二にも体力です。
とは言え、体力など一朝一夕につくものではありません。
地道な反復運動こそが一番の近道です。
加蓮の今の体力とて、三年間のアイドルを経てようやく身につけた成果なのですから。
そうなれば後はもう、いかに体力を使わずに演じられるかの勝負になってきます。
そのために必要なのは効率化。
喉へ負担を掛けないブレスの方法や、最小限の動作で綺麗に見せる為のステップ。
どれも結局は地道な反復練習で、
けれど加蓮は他のメンバーが居ようと居まいと、泣き言一つ零しませんでした。
――もっと、体力を。
事務所でのレッスンが無い日にも、加蓮は近所で走り込みを繰り返します。
泣き言を言う暇があったら走れと、
いつだったかの凛の言葉を思い出して加蓮はひとり笑いました。
確かに泣いている暇などありません。
涙なんか流している暇があるなら、一滴でも多くの汗を。
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