【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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43: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:56:22.06 ID:U1qw9Qt5O
『っていうか、なんでこんなに投稿されてるの? 今までずっと、三日か四日に一本読めたらいい方だったのに』
『さあな』

さすがに『みんなりかりほ書けば、お前が確実にいいね&リツイート&リプライしてくれるからだろ?』とまでは送れなかった。
いや、送れるものか。
以下略 AAS



44: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:58:46.64 ID:U1qw9Qt5O


生前の僕が、どれだけ必死に求めても得られなかったもの。
それがこうも容易く得られるだなんて……
「いや、嘘でしょ?悪い冗談でしょ?」などと休憩室で零してしまい、先輩から心配されてしまった。
以下略 AAS



45: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:01:34.54 ID:U1qw9Qt5O
改めて、心の傷がどれだけ深かったのかを痛感した。
ついでにTERIAさんからダイレクトメッセージまで来ていたので、そちらも確認した。

『凛も小説書くの始めたんだね、楽しみにしてるから頑張ってね』
『でも、なんていうか……どっかで見たような文体だね。句読点の使い方といい、里歌ちゃんと梨穂ちゃんの台詞回しといい』
以下略 AAS



46: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:03:13.15 ID:U1qw9Qt5O


僕が白井凛さんの肉体へ宿ってから、一週間が経った。
アパートの窓から外を眺めれば、灰色の雲がどんより東京の空を覆っていた。
けれどその間、一度とて「凛さんの魂」が出てくるような出来事はなかった。
以下略 AAS



47: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:04:48.02 ID:U1qw9Qt5O
待ち合わせの時間、朝の十時に秋葉原のUDX前で会ったTERIAさんは、心なしか火曜日の晩よりやつれて見えた。
目の下の隈は相変わらずだし、頬も少しほっそりしたし、何より顔が土気色だ。
しかも今日だって、前回のデートと同じ黒いコート。

「大丈夫か? 色々無理が祟ってるんじゃないか?」
以下略 AAS



48: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:06:30.51 ID:U1qw9Qt5O
小一時間ほど電車に揺られ、着いたのは都内の某所にある集合墓所だった。

「ここにアイツが眠ってるのか?」
「うん。お医者様がそう教えてくれた」

以下略 AAS



49: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:09:39.73 ID:U1qw9Qt5O
「パプリカさんに、レンさん?」
「レンさんは知ってるけど、あっちの彼も知り合い?」
「ううん、名前と顔を知ってるだけ」

思わず二人の名前を呟いてしまい、どうにか誤魔化した。
以下略 AAS



50: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:11:48.72 ID:U1qw9Qt5O
「だったらなんで、アイツへそう伝えてやらなかったんだよっ!」
「伝えましたっ! 伝えたけど……伝えたけどっ……」

その先が続かなかった、いや続けることができなかったのか。
僕はてっきり「聞き入れて貰えませんでした」とでも続くものだと恐れていた。
以下略 AAS



51: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:14:10.48 ID:U1qw9Qt5O
確かに僕は推しカプであるりかりほ以外のカップリングに対しても、何回かTwwitter企画を開催したことがあった。
僕は読む分には雑食であり、どんなペアであってもそれなりに楽しむことができたから。
そしてそれら人気度や公式からの扱いが、今一つ良くない中堅〜マイナーなどと呼ばれるカップリング。
その魅力を発信して、興味を持つ人が増えてくれれば。
その気持ちに、嘘偽りはなかった。
以下略 AAS



52: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:16:25.68 ID:U1qw9Qt5O
「そうだよ、アイツ自身わかってたんだよ。『一番許せないのは、あの人がいいねと思えるようなりかりほが書けない私自身なんだ』ってな。『人間扱いされなくても仕方ないんだ』って――」
「いや、人間扱いはしてましたって! でなかったらブロックしてますからっ!」
「……そこまで病んでたんですね、彼」

ちょっとちょっと……公開処刑みたいになっているんですが?
以下略 AAS



53: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:19:00.93 ID:U1qw9Qt5O
「でもアンタのこと、好きになれそうにはない。友の仇とか関係なく、考え方が違い過ぎる」
「そう、ですね」
「一握りのエリートと、お気に入りの作ったものだけが世に広まればいい。そんな考え、オレは絶対認めないからなっ!」
「……」

以下略 AAS



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