【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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47: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:04:48.02 ID:U1qw9Qt5O
待ち合わせの時間、朝の十時に秋葉原のUDX前で会ったTERIAさんは、心なしか火曜日の晩よりやつれて見えた。
目の下の隈は相変わらずだし、頬も少しほっそりしたし、何より顔が土気色だ。
しかも今日だって、前回のデートと同じ黒いコート。

「大丈夫か? 色々無理が祟ってるんじゃないか?」

そう声を掛けずにはいられなかった。

「ううん、大丈夫。いっぱいりかりほ読めてるし」

ぎこちなく微笑むTERIAさんが痩せ我慢しているのは、火を見るよりも明らかだった。
彼女の大好きなりかりほ小説が、毎日二十作品近くも投稿される異常事態。
それは未だ、収束を迎える気配がなかった。
そしてそれらの作品を一つとて余すことなく読んで、一つ一つへ丁寧な感想を送る。
もし漏らしがあれば、きっとその作者へアシカ太郎と同じ絶望をもたらしかねない……という強迫観念。
それもまた、彼女を苛んでいるのは明白だった。
まあ、それだけじゃないってのも何となく察しはつくけど。


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