【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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45: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:01:34.54 ID:U1qw9Qt5O
改めて、心の傷がどれだけ深かったのかを痛感した。
ついでにTERIAさんからダイレクトメッセージまで来ていたので、そちらも確認した。

『凛も小説書くの始めたんだね、楽しみにしてるから頑張ってね』
『でも、なんていうか……どっかで見たような文体だね。句読点の使い方といい、里歌ちゃんと梨穂ちゃんの台詞回しといい』

温かい応援メッセージの後に続いたのは、ちょっとした疑問。
不思議に思うのは当然だろう。
何せ僕は生前のスタイルそのままで、今回の作品を手掛けたのだから。

『ありがとな。あのアシカ太郎って奴が遺した作品を一通り読んでから書いたし、ソイツのクセが移ったのかもな』

とりあえず、そうぼかしておいた。

『……なるほど、そっか』

数分後に来た返信は、それだけだった。
本当なら『いいのか? 俺はりかりほにわかだし、解釈だってアイツの影響を受けてるかもしれないんだぞ? それでも、これからも俺が書く作品を読んでくれるのか?』と尋ねてみたかった。
でも、そうはしなかった。
なんていうか、夢が叶った以上はちょっとだけ当たりを緩めてもいいのかな……って思ったから。
ああ。どうせ僕は少し誉められただけで調子に乗っちゃうし、他人の評価だってくるっと手の平返ししちゃうチョロい野郎ですよーだ。

土曜日にもこれよりもう少し長めのりかりほ小説を投稿したけど、それもまた同等に扱われた。
僕以外のみんなにとって、ずーっとこれが「当たり前」だった。
僕が、人間一人が犠牲となって、ようやくその「当たり前」が誰にとっても行き渡る優しい世界になった。
言い換えてみると、ほんとどこまでもフォロワー数が多い人から気に入られるかが全てなんだな、Twwitterってヤツは。
そう痛感せずにはいられなかった。


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