【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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49: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 10:09:39.73 ID:U1qw9Qt5O
「パプリカさんに、レンさん?」
「レンさんは知ってるけど、あっちの彼も知り合い?」
「ううん、名前と顔を知ってるだけ」

思わず二人の名前を呟いてしまい、どうにか誤魔化した。
でも当人らにとって、そうはいかなかった。

「って、どうしてアンタがこんなとこに……」

嫌悪感を隠そうともせず唸り声を上げたのは、スクエアの眼鏡が目印のパプリカさん。
創作活動初心者向けの企画を幾つも企画し、ゆる〜い雰囲気を大事にするナイスガイだ。
ある意味TERIAさんと正反対の理念で、リーダーシップを発揮していた人と言えよう。

「一月のオンリー以来、ですね。TERIAさん」

顔を逸らし、目を合わせることなく小声で挨拶したのは、七三分けが紳士的なレンさん。
推しカプこそ違えど親しくしていた一人で、落ち込んでいた時に何度も相談に乗ってもらったり、逆にこちらから相談に乗ったりもした「同志」とも呼ぶべき人だ。
互いに名前こそ知ってはいたものの、Twwitter上でのノリの違いなどから関わりを持たないできた二人。
それがまさか、こんな形で顔を合わせることになるだなんて。
更にそこへりかりほ推しを代表する、三万人ものフォロワーを擁する神絵師と。
その彼氏(中身は先週の日曜日に自殺した、パプリカさんとレンさん双方と親しくしていたアシカ太郎だけど)の四人がかち合ってしまうだなんて。

真っ先に動いたのは、パプリカさんだった。

「なあ、どうしてアイツは……アシカ太郎は死ななくちゃならなかったんだよっ!」

相手が女性であることなどお構いなしに、TERIAさんヘ怒鳴りつけるパプリカさん。

「そ、それは……」
「アンタはさ、アイツがどんな奴か知ってるのか? 知らねえだろっ! ちょっとネガティブ気味なりかりほ推しの文字書きだってことしか、アイツのことわかってねえだろうがっ!!」

尊敬する方であり、ある意味「親友」とでも言える彼が、本気でキレていた。

「そんなことないですっ! 彼は努力してました、成長だってしてましたっ!『作品』を評価しないことと『人間性』を評価しないことは、ちゃんと切り分けてましたっ!!」

売り言葉に買い言葉、あのTERIAさんが僕に対する見方を決め付けられたことへ憤り、負けじと怒鳴り返した。


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