北条加蓮「藍子と」高森藍子「灰を被っていた女の子のお話」
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54
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:57:24.76 ID:SmxjqBVS0
「じゃあね……これにする!」
子どもたちの作戦会議は終わり、女の子は目を揺らすことなく、びしっ、と真ん中の袋を選びました。
「オッケー! じゃあ、これはあなたへのプレゼント! 開けてみて?」
以下略
AAS
55
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:58:53.98 ID:SmxjqBVS0
加蓮ちゃんは頷き、後ろに用意している袋へ手を伸ばそうとして――その直前に、でもっ、と女の子が言います。
「や、やっぱりくつがほしい! かんごしさん、くつをえらんではいてもいいよ、って、いってた……!」
「靴がほしいの? うん、分かった! じゃあ――」
「あっ、や、やっぱり、ほん! ほんがほしい!」
以下略
AAS
56
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:59:24.31 ID:SmxjqBVS0
女の子は、何回か迷った後、うんっ、と大きく頷きました。それを見て、加蓮ちゃんも満足げに首を縦に振ります。
次の子はー、と加蓮ちゃんが選ぶ前に、わたしも! ぼくも! という声が響きます。短い手足をぱたぱたと、加蓮ちゃんの元へ大殺到。
わ、ちょ、待って! と焦り声。……そろそろ、私も手伝った方が良さそうっ。
「そんなに焦っちゃったら、サンタさん、困っちゃいますよ〜。ほら、みなさん、こっちに並びましょうっ」
以下略
AAS
57
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:59:53.22 ID:SmxjqBVS0
プレゼントの手渡し会は、それからもとっても盛り上がりました。
途中、加蓮ちゃんが「やば、メッセージカード忘れて……!」と呟いて、私もすっかり忘れてしまっていたので、慌てて用意していたカードを渡していって。
楽しそうな声につられたのか、廊下から他の子たちも次々に集まってきたりして。やっぱり「かれんちゃんだ!」とか、「サンタさんだ!」って声も、いくつも聞こえてきて。
わいわいがやがや。なんだか、親戚のみなさんが家に集まった時みたいっ。
以下略
AAS
58
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:00:53.70 ID:SmxjqBVS0
その中で……ふと、加蓮ちゃんが誰ともお喋りしていない時間が生まれました。
「あははっ」
廊下側の丸クッションに座る加蓮ちゃん。両手を体の左右に投げ出し、笑顔でいっぱいの子どもたちを楽しげに眺めます。
以下略
AAS
59
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:01:24.20 ID:SmxjqBVS0
そのうちの1人、白衣の方が、おずおずと加蓮ちゃんの側にやってきます。
「〜〜〜、」
「……〜〜」
「〜〜〜〜〜」
以下略
AAS
60
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:01:53.59 ID:SmxjqBVS0
……。
……看護師さんの、言う通り。
みなさん、加蓮ちゃんのこと、すっごく気にしていて。きっと、子どもたちと一緒に、加蓮ちゃんのことを見ていて。
そしてこうしてアイドルとして戻ってきた加蓮ちゃんに、初めて目を合わせることのできた加蓮ちゃんに、安心したり、喜んだり、涙を見せたりもしています。
以下略
AAS
61
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:02:22.85 ID:SmxjqBVS0
「……ようしっ」
さてっ。昔の私なら、少し遠くから加蓮ちゃんを見守っているだけでした。でも、今は違いますよ〜っ。
改めて立ち上がって、子どもたちの邪魔にならないよう、はしっこをそ〜っと通っていって。
不思議そうにこっちを見る目は……ううっ、私もサンタ服を着てくればよかったかも、なんて。
以下略
AAS
62
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:02:53.56 ID:SmxjqBVS0
<かれんちゃーん!
「は〜いっ。……ほら、今日の主役は子供なんだから。アンタ達なんて用は無いっ。あっちいけっ」
「あはは……もう。お話が終わるまで、私が相手しておきましょうか?」
「あーそれいいわね。じゃ藍子、こっちの大人の相手を、」
以下略
AAS
63
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 18:03:53.54 ID:SmxjqBVS0
□ ■ □ ■ □
「あーっ!」
以下略
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